石炭液化反応に及ぼす鉄系触媒添加量と反応温度の影響
小谷川毅/ 横山慎一/ 永石博志/ 山本光義/ 前河涌典
1996年1月 北海道工業技術研究所報告 65,9-13
太平洋炭の液化反応に及ぼす鉄系触媒添加量および反応温度の影響を反応生成物への水素移行に着目して検討した。
FeS2と硫酸型酸化鉄触媒を,石炭に対し0.4%から19%添加し,反応温度を648Kから723Kの範囲で変えた。
転化率は触媒種により大きく変らず,両触媒とも698Kが最適温度であった。
これより低温では脂肪族性,高温では芳香族性の高い生成物が各々得られた。
液化反応効率を向上するためにはFeS2の場合8wt%以上必要だが,硫酸型酸化鉄触媒の場合には約2%であることがわかった。