泥炭の粒状化と及びエネルギー転換技術に関する研究
-第2章 泥炭の脱水技術-

問合わせ ひとつ戻る DB入口へ トップページへ PDF(イメージ)を見る

本間専治/ 細田英雄/ 田崎米四郎/ 弓山翠/ 武田詔平/ 富田稔/ 千葉繁生/ 北野邦尋/ 鈴木智
1990年2月 北海道工業開発試験所報告 49,6-10

 採掘時の泥炭には約90%の水分が含まれているので,泥炭を燃料として利用するためには,まず原料の脱水・乾燥処理が必要である。 従来の脱水・乾燥法には,天日乾燥,機械的脱水などがあり,機械的脱水の前処理としては湿式炭化法などがある。 天日乾燥は,泥炭地に排水溝を掘って1〜2年間放置し含水率を低下させた後に採掘し,天日で乾燥する。 機械的脱水法では,泥炭に含まれるフミン酸,リグニンなどと共存するコロイド状の水分を除去できないので約70%の水分が残る。 そこで機械的脱水の前処理として熱を加えて,コロイド質を分解させ,その後に機械的脱水を行うが,これによっても約50%が脱水限界である。 また,機械的脱水あるいは天日乾燥後に流動層乾燥など各種の加熱乾燥機を使用する方法も行われているが,コストの面などで問題がある。
 そこで,本研究ではスクリュープレスと水蒸気加熱を組合せた加圧加熱方法により,泥炭の脱水を試みた結果,効率よく脱水することができたので,その結果を報告する。