スノースパイクタイヤの低公害化技術に関する研究
-第V章 振動型荷重試験機によるタイヤ物性試験-
窪田大/ 広木栄三/ 鈴木良和
1989年1月 北海道工業開発試験所報告 48,45-59
積雪寒冷地における大量輸送機関としての自動車の普及により,その安全確保のために使用するスパイクタイヤが車粉じんや騒音等を発生させて大きな社会問題になっている。
我々は雪氷路面における雪氷路用タイヤ(スパイクタイヤ,スタッドレスタイヤ等)の摩擦性能やスタッド(スパイク)の挙動に関する諸特性を検討するため,室内試験機を使って実験を行っている。
本報告では試作振動型荷重試験機を用い,ドラムを使った室内試験や実車走行実験に必要な雪氷路用タイヤのゴム変形と荷重変動などの基礎的力学特性について検討した。
すなわち,市販の雪氷路タイヤを使用して,各種温度条件下(-20℃〜20℃)のタイヤに振動型荷重試験機で負荷重や変位を与えながら,低・中速走行状態におけるタイヤおよびトレッドゴムにかかる荷重変動特性を把握する実験を行ったのでその結果について報告する。