スノースパイクタイヤの低公害化技術に関する研究
-第II章 低公害スパイクピン素材の開発-

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鈴木良和/ 広木栄三/ 窪田大/ 後藤藤太郎
1989年1月 北海道工業開発試験所報告 48,13-26

 本研究の目的は,従来の超硬合金から成るピン素材に対し,舗装路面を傷めないことによって車粉公害を防ぎ且つ安全性が確保できる素材の開発を目指したものである。 本研究では,まず鉄ベースに各種セラミックス粒子を分散させた複合材を試作し,その物性試験から適当な素材の探索を行った。 次にこれらの結果を基に,比較的摩耗強度のあるAl2O3とZrO2を対象にして,これら粒子を鉄粉に分散させて溶結体を試作し,浸炭を施して焼入れすることによってマトリックスを硬くしたピン素材の耐摩耗性について検討した。 さらに,マトリックス鉄にSiO2及びAl2O3の微粒酸化物を添加することによって,耐久性を向上させる可能性についての検討を行ったので,これらの結果について報告する。