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xDR Challenge in Manufacturing 2020

xDR Challenge in Manufacturing 2020は、屋内測位に関する国際会議International Conference on Indoor Positioning and Navigation (IPIN)2020主催の公式コンペティションの一つとして開催されます(Track5).本コンペティションは,オフサイト形式の屋内測位のコンペティションです。COVD―19による影響で,IPIN2020国際会議の開催は中止となりますが、オフサイトのコンペティションはオンラインで開催が可能であり全て開催されます。
本トラックは、産業シナリオにおける屋内測位を目指すトラックとなります。参加者は、本トラックで公開される工場内で測定されたデータをもとに独自の位置推定アルゴリズムを適用して、作業員(人間)とフォークリフト(車両)の軌跡推定を目指していただくことになります。

参加仮登録受付中!

日程

推定軌跡提出期限:
2020年11月30日
結果発表日:
2020年12月14日

プレゼンテーションスライド

xDRチャレンジ2020は無事終了致しました。 結果と受賞者のプレゼンテーションスライドは、 こちら

概要

xDR Challenge in Manufacturing 2020(以下、xDR Challenge 2020と呼ぶ)は、PDR/xDR Challengeシリーズの続編として開催されます。残念ながらメインの国際会議IPIN2020はCOVID-19のため中止が発表されました。しかし、完全オンライン開催可能なコンペティションは開催されます。

本コンペティションは、産業分野で実際に測定されたセンサデータを提供し行われるオフサイト軌跡推定競技です。コンペティションの目的は、現実的な産業シナリオで利用可能なxDRアルゴリズムの開発の推進をすることです。xDR Challenge 2020は、PDRベンチマーク標準化委員会が主催のイベントとして開催されます。去年度のコンペティション内容はレストランと工場を対象とした屋内測位でした。

今年度も、競技対象の分野を製造業としています。本コンペで扱う屋内測位技術は、客観データの分析に基づくサービス工学的アプローチによる、従業員の業務分析・業務改善に適用可能です。

今年度のコンペでは、xDR Challenge 2018と同様に、フォークリフトも競技の対象として設定されています。フォークリフトの動きは車両の自律航法によって推定が可能です。動いている物体(従業員、フォークリフト)の動きは、客観的な分析のため非常に重要な入力であり、効率や作業品質向上への寄与が期待されます。xDR Challenge 2020では、下記の2つのカテゴリを準備しています。

・工場で働く作業員を追跡するためのPDRベースの屋内測位の性能を競うサブ部門
・工場で運転されるフォークリフトを追跡するためのxDRベースの屋内測位の性能を競うサブ部門

コンペティションへの参加を希望する場合は、以前のコンペティションデータセットがサンプルとして提供されます。 奮ってご参加ください!

コンペ詳細

コンペティションの種類:オフサイト競技

本コンペティションは、屋内測位技術のオフサイトコンペティションとして開催されます。本部門の運営側は、製造業の実際の工場の協力により,すでにデータ測定を実施しており,そちらのデータを参加者に公開する形でコンペティションは実施されます。工場で測定されたデータセットは、参加者に提供されます。参加者は、独自のアルゴリズムを駆使して工場内の対象の動きを推定し、推定結果を所定の形式で提出してください。提出された結果は、正解データとの比較に基づいて、多面的な評価指標により評価されます。

対象環境:工場

今年度の対象環境は工場です。工場はxDR Challenge 2019の工場トラックの対象と同じ工場です。今年度は対象エリアが拡大されています。詳細なフロアマップを図1に示す。


図1 フロアマップ

BLEビーコンと測位デバイス

BLEビーコンは、富士通のPulsarGumを利用しています。PulsarGumはバッテリー不要のビーコンです。ソーラー給電に依存しているためBLE信号は不均等に放出されます。BLE信号の発信は最短間隔で1.26秒です。 測位デバイスは、BiglobeのBL-02を利用しています。

コンペティションの種類

  • PDR
    参加者は、独自の屋内位置推定アルゴリズムを駆使して、工場で働く従業員の動き(軌跡)を推定してください。従業員にはセンサー(ジャイロ、加速度計、磁気、気圧計)とBLEビーコンからのBLE信号を収集するためのAndroidデバイスを搭載しています。位置補正のため部分的な正解座標が提供されます。参加者は屋内測位技術の結果を所定のフォーマットにて提出をお願いします。提出された結果は、多面的な評価指標により評価されます。
  • VDR
    参加者は、独自の屋内位置推定アルゴリズムを駆使して、工場で運転されているフォークリフトの動き(軌跡)を推定してください。フォークリフトにもセンサー(ジャイロ、加速度計、磁気、気圧計)とBLEビーコンからのBLE信号を収集するためのAndroidデバイスを搭載しています。位置補正のため部分的な正解座標が提供されます。参加者は屋内測位の結果を所定のフォーマットにて提出をお願いします。提出された結果は、多面的な評価指標により評価されます。

評価フレームワーク

PDRベンチマーク標準化委員会では、xDRに基づく屋内測位アルゴリズムの評価の標準化を目指しています。このコンペティションで適用される評価フレームワークは、委員会での議論に従って決定されました。 PDRベンチマーク標準化委員会(PDRBMSC)は、屋内位置測定方法またそのシステムを評価するための標準評価フレームワークについて議論および提案しています。PDRBMSCは、大きく3つの評価指標とネガティブチェック基準を提案します。このトラックでは、PDRBMSCの評価フレームワークを採用します。最終的な評価指標と統合インデックスは、これらのインジケーターとネガティブチェックを使用して計算されます。評価指標とネガティブチェックの概要は以下の通りです。
評価指標 (暫定案)
  • 距離誤差(CE):正解座標と比較した際の平面距離誤差
  • 分布偏差距離誤差(CEDD):平面距離誤差空間での誤差分布を評価
  • 累積距離誤差(EAG):補正情報からの距離誤差の累積度合を評価
ネガティブチェック (暫定案)
  • 移動速度:移動速度が適切な範囲内であるかどうかを確認
  • 軌道の妥当性:軌道が障害物等による不自然な領域にないかを確認

評価指標に加えて、他のIPINトラックとの一貫性を保つためにCE75が参照として算出されます。しかし、CE75は本コンペティションの評価には含まれません。実際に評価を行うツールはGitHubで公開されています。

参加方法

STEP1 参加仮登録

本コンペティションへの参加を検討、また関心を持っている方はぜひ参加仮登録をお願いします。仮登録確認後、サンプルデータを提供します。

STEP2 サンプルデータのダウンロード

仮登録確認後、サンプルデータへのリンクを提供します。また、GitHubから推定軌跡を評価するためのツールも公開していますので活用ください。

STEP3 参加本登録

次に実際にコンペティションに参加する場合は、参加本登録を行ってください。本登録確認後、テストデータ(本番用データ)を提供します。

STEP4 技術説明の提出

本コンペティションの目的として、アルゴリズムを比較し屋内ローカリゼーションユーザーにガイドラインを広めることがあります。そのため、参加者が軌跡推定に用いたアルゴリズムを調査しております。アルゴリズム本体の提出義務はありませんが、アルゴリズムに関する技術的な説明をお願いしております。説明に関する詳細な形式は近日報告します。

STEP5 参加費のお支払い

IPINコンペティションの参加者は、我々のトラック(Track5)以外にも任意の数のトラックにまとめて参加が可能です。登録費用は、一つのトラックが100ユーロ、2つ以降は各50ユーロとなります。
なお,Track5はPDRとVDRの2つのサブトラックを有しておりますが,両方参加いただく場合にも1トラック分とみなし,参加費用は100ユーロ(追加トラックの場合50ユーロ)です.
PDRベンチマーク標準化委員会は,条件を満たす参加者に対して,希望される場合は参加費の支援を予定しています.ご希望の場合は,運営事務局MLに,お問い合わせ下さい.

STEP6 結果の提出

参加者は、推定した軌跡をunixtime[sec], x[m], y[m]の情報として所定の形式で提出してください。提出の正確なフォーマットはテストデータ内に説明が記載されますのでご確認ください。
結果提出期限:2020年11月30日

STEP7 結果発表

本コンペティションの結果発表はオンラインにて行われます。

賞金賞品

スポンサー様のお力添えもありまして、優勝者には以下の賞金や豪華賞品が贈呈されます。
PDR 部門

優勝者:[賞金150,000円]または、[賞金100,000円+賞品SSEI PDR-W]

VDR 部門

優勝者:[賞金150,000円]または、[賞金100,000円+賞品SSEI VDRモジュール(SUC-VDR100)]

賞品


  • SSEI’s PDR-W

  • SSEI’s VDR Module

参考文献

  • Takeshi Kurata, Takashi Maehata, Hidehito Hashimoto, Naohiro Tada, Ryosuke Ichikari, Hideki Aso, Yoshinori Ito: IoH Technologies into Indoor Manufacturing Sites,Proceedings of Advances in Production Management Systems Conference, 2019
  • Ryosuke Ichikari, Katsuhiko Kaji, Ryo Shimomura, Masakatsu Kourogi, Takashi Okuma, Takeshi Kurata: Off-Site Indoor Localization Competitions Based on Measured Data in a Warehouse, Sensors, vol. 19, issue 4, article 763, 2019.
  • Takeshi Kurata, Ryosuke Ichikari, Ryo Shimomura, Katsuhiko Kaji, Takashi Okuma, Masakatsu Kourogi: Making Pier Data Broader and Deeper: PDR Challenge and Virtual Mapping Party, MobiCASE 2018 (9th EAI International Conference on Mobile Computing, Applications and Services), 2018.
  • Masakatsu Kourogi and Tomohiro Fukuhara: Case studies of IPIN services in Japan: Advanced trials and implementations in service and manufacturing fields in special session "Value Creation in LBS (Location-Based Services)", IPIN 2017.

組織委員会

  • General Co-Chair: Ryosuke Ichikari, Ph.D., AIST, Japan
  • General Co-Chair: Ryo Shimomura, AIST & Univ. of Tsukuba, Japan
  • Dataset Chair: Nozomu Ohta, AIST & Univ. of Tsukuba, Japan
  • Evaluation Chair, Satsuki Nagae, AIST & Univ. of Tsukuba, Japan
  • International Liaison Co-Chair, Antonio Ramon Jimenez Ruiz, Ph.D., CSIC-UPM, Spain,
  • International Liaison Co-Chair, Soyeon Lee, Ph.D., ETRI, Republic of Korea
  • Industrial Liaison Chair, Takeshi Kurata, Ph.D., AIST & Univ. of Tsukuba, Japan

連絡先

e-mail: M-xDR-Challenge2020-ml[AT]aist.go.jp

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