電磁探査
研究の様子
私たちは主に断層、鉱山、地熱、火山地域でMT法(Magnetotelluric)を用いた研究を行っています。 MT法は、雷放電による電磁波や、磁気圏・電離層の電磁気活動など、自然界に存在する電磁場の変動で生じる誘導電流を利用し、地下の比抵抗(電気伝導度)の分布を調べる探査法です。
地表に観測装置を一定期間設置して、電場と磁場の変動を計測します。
下の図では、波形どうしを見ると相関が綺麗に見えており、高品質な電磁場データです。右図は、電磁ノイズによって波形どうしの相関が見えにくいです。MT法は自然電磁波を取得する必要がありますが、高圧線、直流電車などからの漏洩電流、自動車に起因する電磁ノイズを含む地域では高品質なデータを取得することが困難です。私たちは、最新の時系列データ解析技術や選定方法を開発・取り入れながら、高品質なMT法探査データの抽出を目指しています。
広範囲にかけて数十点もの観測点を展開してデータを取得&分析し、地下比抵抗構造をモデリングします。モデリングした比抵抗構造から鉱物資源、地熱、マグマや熱水などの流体、地質に関わる地下構造を解釈します。比抵抗構造モデルの解釈技術やモデリングに関わる解析技術なども開発しながら研究を進めています。
雌阿寒岳の比抵抗構造モデル
物理探査研究グループ研究員の研究例
- 洞爺カルデラ:Komori et al. (2024) Three-dimensional resistivity structure in Toya caldera region, Southwest Hokkaido, Japan — Constraints on magmatic and geothermal activities. Geophysics.
- 雌阿寒岳:Inoue et al. (2022) A broadband magnetotelluric survey for Mt. Meakandake volcano with special attention to the unrest during 2016–2017. Earth, Planets and Space.
- 伊豆半島:Inoue et al. (2025) The resistivity structure of Izu peninsula inferred from broadband magnetotelluric survey. 地球電磁気・惑星圏学会第158回総会・講演会.
(文責;井上智裕)
電磁探査ケーススタディ
当グループで行った電磁探査の事例をご紹介します。