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世界最高効率(~38%)の3.5μm角GaN青色マイクロLEDの作製に成功

3.5μmマイクロLEDの最大外部量子効率 ~38% ⇒世界最高
LEDが小さいほど高効率!
界面非発光再結合による発光効率低下が全くない

 サイズ数ミクロン程度の微小な半導体LEDを高密度に配列したマイクロLEDディスプレイはVR/AR端末のための高輝度・高精細・省電力のディスプレイとして期待されています。しかし、従来の誘導結合プラズマ(ICP)を用いた作製法では、LED側面の加工損傷が大きいため、LEDのサイズが小さくなると発光効率が著しく低下することが大きな問題になっていました。

 中性粒子ビームエッチング技術は、東北大学(現在は台湾国立陽明交通大學)・寒川誠二教授が開発した半導体材料の無損傷加工技術です。今回、この方法によって3.5ミクロン角の高効率GaN青色マイクロLEDの作製に成功しました。端面での非発光再結合が全く見られず、むしろ素子が小さいほど外部量子効率が高くなりました。

王さん3.5umのSEM画像

中性粒子ビームエッチング技術を用いて作製した3.5μm角マイクロLEDのSEM写真

王さん3.5umのグラフ画像

発光効率の電流密度依存性


X. L. Wang, X. X. Zhao, T. Takahashi, D. Ohori, S. Samukawa “3.5 × 3.5 μm2 GaN blue micro-light-emitting diodes with negligible sidewall surface nonradiative recombination”, Nature Commun. 14, 7569 (2023). DOI: https://doi.org/10.1038/s41467-023-43472-z
(オープンアクセス) (東北大学、台湾国立陽明交通大學との共同研究)

本件連絡先

AIST Solutions                       山本典孝   noritaka.yamamoto@aist-solutions.co.jp
窒化物半導体先進デバイスオープンイノベーションラボラトリ  王学論    xl.wang@aist.go.jp