エネルギープロセス研究部門
メタンハイドレート生産技術グループ

低炭素社会へ向けた取り組み
 Zero-Emissionに向けた技術開発( NESTI2050概要 )までの架け橋として、二酸化炭素排出が少ない天然ガス資源の利用促進に向け、メタンハイドレートの資源開発(参加コンソーシアム: MH21-S )への参画およびガスハイドレートの機能を活用したCO2削減技術開発を行っています。
 新たな天然ガス資源として期待されているメタンハイドレート資源開発において、天然ガス生産挙動の定量的解析のための貯留層モデルに資する天然コア特性分析や、メタンハイドレート貯留層からの高い天然ガス生産性と回収率を確保するための生産増進法の研究開発・生産挙動解析シミュレータMH21-HYDRESによる生産性評価を行っています。また、CO2の削減を目的とし、CO2を海底堆積層にCO2ハイドレートとして固定化するハイドレートCCSについても、ハイドレートによるガス分離含めて検討を行っています。
 ガスハイドレートの機能を工業的に活用するための物性研究も継続的に実施しています。

論文
東部南海トラフにおける天然堆積物の分析に関する論文が出ました。
論文1: 力学挙動に関する論文(PEPS)
論文2: ハイドレート結晶に関する論文(Energy&Fuels)

現在、以下公募中です
「メタンハイドレート資源開発技術の研究開発」「メタンハイドレート貯留層へのCO2貯留技術開発」に関する研究職員公募(2件、通年募集)
詳細: プロジェクト型任期付き研究員 ENEENV-102, ENEENV-103

学会発表における受賞(2023/9)
 化学工学会第54回秋季大会において、CO2削減のFSの中で共同研究先である大阪大学の宮武様(菅原研)が基礎物性部会の学生優秀講演賞優秀賞を受賞いたしました。(講演タイトル:二酸化炭素の地中隔離を目的としたメタン+二酸化炭素混合ガスハイドレートの相平衡関係)

陸上産出試験地のコアが届きました!(2023/3)
 ソルトレイクシティを経由し、アラスカ州での長期陸上産出試験に向けて、当グループでは試験地のコアを分析し貯留層のモデルのための各種物性評価を実施していく予定です。
現在の陸上産出試験様子はこちらから(外部サイト)

Best Paper Awards in Marine and Petroleum Geology
 2021年の論文「Multiple physical properties of gas hydrate-bearing sediments recovered from Alaska North Slope 2018 Hydrate-01 Stratigraphic Test Well」がBest Paper Awardsを受賞いたしました。
詳細: 外部サイトへ

研究内容

メタンハイドレート生産技術グループは産総研北海道センターを拠点に、4名の常勤研究員、2名の招へい研究員、6名の技術系スタッフの計12名で、低炭素社会実現にむけ研究活動をしています。