セルロースナノファイバーのマクロ分散性評価

事例No.

OK-0045

概要

ゴムやプラスチックに複合化したセルロースナノファイバー(CNF)のマクロな凝集を定量的に評価する。

お困りごと・要望

広範囲でCNFの分散性を評価し、観察エリアによる誤差を低減したい。

事例提供機関

サンプル

CNFを配合したエチレン-プロピレンゴムシート

分析方法

一般的なドキュメントスキャナを用いて解像度600 dpi (dot per inch)でゴムシートの画像を取り込み、プログラミング言語Pythonと画像処理ライブラリOpenCV2を使用して、スキャン画像からCNFの凝集塊の面積の合計値が複合材の全面積に占める割合を求めた。

分析結果

CNF面積率は混練時間が1分では高かったが、混練5分では大きく減少し、その後はほぼ横ばいとなった。
本検討の条件では、混練1分から5分にかけてCNFの分散が大きく改善することが分かった。

コメント

スキャナによって広範囲(シートの全体)を画像化するため、シートの全体を分析対象とできる。混練物のほぼ全量を使用すれば、混練に使用したCNF全てがカウントできることとなり、従来法のような観察範囲により生じるばらつきは問題とならない。

適用可能な材料

複合材料(ゴム)