塩素系薬剤がポリウレタン繊維の破壊特性に及ぼす影響

事例No.

OK-0033

概要

脱色用途の塩素系薬剤がポリウレタン繊維(スパンデックス)の破断伸びや引張強度に及ぼす影響を評価する。

お困りごと・要望

劣化による伸縮性の変化を知りたい。ストレッチデニムの劣化のメカニズムを知りたい。

事例提供機関

サンプル

次亜塩素酸ナトリウム水溶液、二酸化塩素水溶液に浸漬したスパンデックス。同一条件で脱色したデニム。

分析方法

一定荷重でサンプルのたるみをとり、繊維長50mmでPU繊維を型紙に固定。万能材料試験機にセットした後、型紙を切断して500mm/minで伸長して応力-ひずみ挙動を測定する。デニムの脱色を画像分光測色機で色差ΔE*abとして測定する。

分析結果

・次亜塩素酸は破断伸びと引張強度を大幅に低下させる。
・二酸化塩素は破断伸びは変化せず、引張強度の低下も少ない。

関連装置

コメント

二酸化塩素によってストレッチデニムの伸縮性を損なわずに洗い加工による中古感や色落ち感の付与が可能。

事例「OK-0032: 塩素系薬剤がポリウレタン繊維の弾性率に及ぼす影響」参照。

適用可能な材料

弾性繊維