塩素系薬剤がポリウレタン繊維の弾性率に及ぼす影響

事例No.

OK-0032

概要

脱色用途の塩素系薬剤がポリウレタン繊維(スパンデックス)の弾性率に及ぼす影響を評価する。

お困りごと・要望

劣化による伸縮性の変化を知りたい。ストレッチデニムの劣化のメカニズムを知りたい。

事例提供機関

分析方法

約50mmに切断したスパンデックスの一端を固定し、もう一端に荷重Fを加えて、荷重に対する繊維長Lを測定する。伸長比 ε = (L - L0) / L0として、弾性率E = (dF/dε) / tex を求める。デニムの脱色を画像分光測色機で色差ΔE*abとして測定する。

分析結果

・次亜塩素酸によってデニムが脱色される条件では、スパンデックスの弾性率が大幅に低下する。
・二酸化塩素はデニムの脱色が大きい領域でもスパンデックスの弾性率の低下が少ない。

関連装置

コメント

二酸化塩素によってストレッチデニムの伸縮性を損なわずに洗い加工による中古感や色落ち感の付与が可能。

事例「OK-0033: 塩素系薬剤がポリウレタン繊維の破壊特性に及ぼす影響」参照。

適用可能な材料

弾性繊維