強度劣化を予測するための力学試験

事例No.

OK-0031

概要

塩素系薬剤によるエチレンプロピレンゴム(EPDM)の強度面での寿命を予測するための手法について検討する。

お困りごと・要望

劣化による強度の変化を予測したい。塩素劣化のメカニズムを知りたい。

事例提供機関

サンプル

カーボンブラックを配合したEPDMのパーオキサイド架橋物シートからリング状試験片を打ち抜き、物理的な切り欠きを与えたサンプル。

分析方法

切欠きを与えた試験片の引張試験を行う。試験後の破断面を光学顕微鏡で観察して切り欠きの深さLを測定する。引張強度(TB)とLの関係を明らかにする。

分析結果

・切り欠き深さと引張強度の関係は対数則あるいは指数則で近似できた。
・試験片の厚さが1mmであるので、L→1の領域では対数近似が好適。L→0では極限を得られる指数近似が好適。

関連装置

コメント

事例「OK-0030: 次亜塩素酸が形成する劣化層の厚さの予測」と組み合わせることで、寿命予測が可能。

参照:「OK-0025: ゴムの内部への遊離有効塩素の浸透性の評価」、「OK-0026: ゴムの塩素劣化現象の形態観察」、「OK-0027: ゴムの劣化層が材料強度に及ぼす影響の解明」、「OK-0028: パルス法NMRによる硬化劣化層の検出」、「OK-0030: 次亜塩素酸が形成する劣化層の厚さの予測」

適用可能な材料

ゴム一般