次亜塩素酸が形成する劣化層の厚さの予測

事例No.

OK-0030

概要

弱酸性の次亜塩素酸がエチレンプロピレンゴム(EPDM)の表面に形成する劣化層の厚さを予測する。

お困りごと・要望

製品の寿命を予測したい。塩素劣化のメカニズムを知りたい。

事例提供機関

サンプル

カーボンブラックを配合したEPDMのパーオキサイド架橋物を、有効塩素濃度CFAC、時間、温度を変えて弱酸性の次亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸漬したサンプル。

分析方法

有効塩素濃度CFAC、時間、温度による劣化層の厚さDClの変化を電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)で測定する。

分析結果

・劣化層の厚さと時間の間にべき乗則が成立。DCl = ki t ni
kiCFACに比例する。niCFACに依存せずに一定。
kiはアレニウス型の温度依存性。niは温度に反比例。

関連装置

コメント

事例「強度劣化を予測するための力学試験の検討」と組み合わせることで、寿命予測が可能。

参照:「OK-0025: ゴムの内部への遊離有効塩素の浸透性の評価」、「OK-0026: ゴムの塩素劣化現象の形態観察」、「OK-0027: ゴムの劣化層が材料強度に及ぼす影響の解明」、「OK-0028: パルス法NMRによる硬化劣化層の検出」、「OK-0031強度劣化を予測するための力学試験」

適用可能な材料

ゴム一般