加水分解したポリウレタンエラストマーのX線回折による評価
事例No.
OK-0022
概要
X線回折測定によってポリウレタンエラストマーの加水分解による劣化を評価する。
お困りごと・要望
劣化のメカニズムを知りたい。劣化による物性変化の原因を知りたい。
事例提供機関
サンプル
エステル系熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)
TPUの促進加水分解劣化物(80℃、95RH%)
分析方法
短冊状試験片を伸長し、二次元検出器を用いてX線回折測定を行う。また、サンプルの配置を変えながら測定を行って極点図を作成する。
分析結果
関連装置
Bruker AXS、 D8-Discover with GADDS5
コメント
劣化材は高伸長領域で結晶化と結晶配向が大きく、応力緩和が起こるため、応力-ひずみ曲線が立ち上がらない。
劣化材は除荷後の結晶配向の保持が大きいため、残留ひずみが増大する。
事例「OK-0021: 加水分解したポリウレタンエラストマーのDSCによる評価」、 「OK-0023: ポリウレタンエラストマーのハードセグメント凝集相とソフトセグメント結晶の定量」、「OK-0024: ポリウレタンエラストマーのソフトセグメントの運動性の評価」も参照のこと
適用可能な材料
ポリウレタンエラストマー