GPCによるゴムの素練りの評価

事例No.

OK-0010

概要

GPC測定によって素練りの効果を評価する

お困りごと・要望

ゴムの加工プロセスはゴムの特性に大きく影響する。簡便な手法で素練りの判定を行いたい。

事例提供機関

サンプル

天然ゴム(NR)原料、20℃で素練りしたNR、70℃で素練りしたNR。

分析方法

サンプルをクロロホルムに溶解し、示差屈折率検出器を用いてGPC測定を行った。標準ポリスチレンによって作成した検量線から、ポリスチレンに換算した分子量の分布を得た。

分析結果

MW=106における成分量は原料>70℃素練り>20℃素練りとなり、MW=104における成分量は逆に原料< 70℃素練り< 20℃素練りなった。素練り温度が低いほど分子量分布は低分子量側にシフトした。
・NRの低温素練りでは低温になるほど素練り効率が高いという知見と一致。

関連装置

コメント

GPC測定による分子量の評価は煩雑で溶媒可溶分しか評価できず、NRでは不溶分が生じる。

参照:「OK-0010: パルス法NMRによるゴムの素練りの評価」

適用可能な材料

ゴム一般