顕微ATR赤外分析法による光改質樹脂板の改質分布調査

事例No.

HW-0016

概要

ポリカーボネート樹脂にシリコーンハードコートを施した板において、レーザー光を照射することで表面が改質され、耐摩耗性能が向上することが分かっている。ここでは、開口径が150μm角となるマスクを設置することで試料表面に改質部と非改質部のパターンを形成したサンプルについて、開口部における改質程度の分布を顕微赤外分析により評価した。

お困りごと・要望

光改質を実施した塗膜の表面改質分布を知りたい。また、物性変化を調査し、膜性能への影響を把握したい。

事例提供機関

広島県立総合技術研究所西部工業技術センター
材料技術研究部小島 洋治

研究者・グループ名鑑

事例に関するお問い合せ

サンプル

開口径が150μm角となるマスクを設置してレーザー光を照射した光改質試料

分析方法

分析方法:顕微ATR法及びATR マッピング法(ゲルマニウムプリズム)
改質部と非改質部のスペクトルは、光学観察により分析場所を選択して取得した。
マッピング像は、分析ステージの移動とアパーチャー による分析場所の選択を併用して、 対象部を 走査 することで取得した 。

分析結果

改質部と非改質部の顕微赤外分析によりスペクトル形状の特徴を把握し、改質の程度を定量化する方法を決定した(分析結果1)。
赤外マッピング分析により、改質パターンにおける改質程度の分布や作製条件による特徴を把握した(分析結果2)。

関連装置

コメント

本事例のほか、樹脂表面における位置を指定した比較分析が可能

適用可能な材料

平板状の樹脂材料が望ましい

分析事例討論会

R5年度 分析事例討論会