無機多孔質材料に固定された有機物の赤外分析

事例No.

HW-0007

概要

カラム充填剤用に無機多孔質材料に固定された有機物の赤外分析手法を検討した。

お困りごと・要望

無機粒子表面のコーティング材料を調べたい。

事例提供機関

広島県立総合技術研究所西部工業技術センター
材料技術研究部

研究者・グループ名鑑

事例に関するお問い合せ

サンプル

分析方法

多孔質の無機粒子に固定化された有機物の赤外分光スペクトルがどれだけ明瞭に検出できるか、それらの結果がデータベース検索にどのように反映されるかについて、4種類の測定法(KBr錠剤法、ATR法、拡散反射(DRS)法、光音響(PAS)法)で比較検討した。

分析結果

多孔質材料に固定された有機物の分析に最も適しているのは拡散反射法である。この測定法では基質(担体)である多孔質材料に関する情報が無くてもデータベース検索で固定化された有機物(液相)を同定できる場合が多かった。ATR法は表面分析としての能力は高いが、このような試料の場合、その最表面に存在する有機物の量が少ないため、他の手法と比べて分析感度が低い。

関連装置

コメント

FTIRで広く用いられている1回反射水平ATRアクセサリーは非常に広範囲の材料を測定することができるが万能ではない。無機多孔質材料の表面に固定された有機物をいくつかの手法で測定しデータベース検索を行った所、1回反射水平ATRアクセサリーでの測定データはヒット率が低く、最もヒット率が高いのは拡散反射法であることが分かった。

適用可能な材料

無機多孔質材料および無機粒子表面に固定された有機物