高分子材料間の化学構造の違いを可視化する手法

事例No.

AT-0014

概要

MALDI-TOF MSで分析した高分子界面活性剤のマススペクトルにKMD解析を適用することで、サンプルごとの組成の違いや劣化による構造変化を容易に検出できる。

お困りごと・要望

材料の成分をしりたい。
簡便に高分子材料の品質を管理したい(異同識別)。
劣化(どんな劣化か?)の要因をしりたい

事例提供機関

サンプル

ポリエチレンオキシドモノステアレート

分析結果

高分解能MALDI-TOF MS測定により、大まかに2種類の成分が観測された。マススペクトル中のピークを一つずつ解析することは非常に困難なため、KMDプロットと呼ばれる二次元図に変換したところ、本来の成分であるポリエチレンオキシドモノステアレートだけでなく、少なくとも3種類の成分が含まれていることを簡便に把握することができた。KMDプロットは、製品間の比較や劣化処理前後の変化を比較するうえでも有用な手法となる。

関連装置

高分解能MALDI-TOF MS (JEOL, JMS-S3000)

適用可能な材料

界面活性剤