液中・含液試料の電界放出形走査型電子顕微鏡(FE-SEM)観察
事例No.
AC-0044
概要
有機系成分を水に分散させたエマルジョンを急速凍結させた後、凍結状態で割断、染色等の前処理を行い、急速凍結によって維持された液中でのエマルジョンの構造を電界放出形走査型電子顕微鏡(FE-SEM)で観察した。
お困りごと・要望
水中でのエマルジョンの構造を維持した状態で電子顕微鏡観察が行いたい。
事例提供機関
サンプル
有機系成分を水に分散させたエマルジョン溶液
分析方法
ガス冷却クライオシステムによるエマルジョンの急速凍結サンプルの作製、および電界放出形走査型電子顕微鏡(FE-SEM)による観察
分析結果
エマルジョンを急速凍結後、凍結状態で割断することで、エマルジョン内部の構造を露出させたFE-SEM観察像が得られた。
関連装置
ショットキー型電界放出形走査電子顕微鏡 Apreo 2 SEM(サーモフィッシャー・サイエンティフィック(株))
ガス冷却クライオシステム PP3010T(クオラム(株))
コメント
本FE-SEMはガス冷却クライオシステムを備えていますので、水分を含む試料や液中に分散した試料などを乾燥させることなく、液中・含液試料本来の構造を凍結状態で観察することが可能です。また、本FE-SEMは低真空で観察することも可能であるため、帯電しやすい絶縁体試料も無染色で観察することも可能です。
適用可能な材料
液中・含液試料、ゴム材料、樹脂材料