AFMによるフィラー分散状態解析

事例No.

AC-0023

概要

ウルトラミクロトーム等で作製した平面状サンプルについて、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて専用モードで、ナノ領域の強度や粘弾性のマッピングを実施。フィラーの分散度合いや界面の接着特性を評価。

お困りごと・要望

複合材料のナノ領域の硬さ・粘弾性をマッピングしたい。

事例提供機関

サンプル

ナノセルロース複合材料中のフィラーの分散度合い評価

分析方法

ナノセルロース複合ゴム材料をクライオミクロトームで切削して、超薄切片を作製した。次いで、原子間力顕微鏡にセットし、位相モードで評価した。位相モードでは、測定部位の硬さを反映した評価画像が得られる。

分析結果

ナノセルロース複合ゴム材料をでは、ナノセルロース部分は硬く、ゴムマトリックス部分は柔軟として、濃淡が観察できた。界面接着性を改質した複合材料では、界面における連続的な物性変化か観察された。強度が向上したサンプルでは、界面幅が100nm程度あったが、界面接着性が低いサンプルでは、界面幅は20nm程度以下であった。

関連装置

コメント

ナノセルロース複合ゴム材料では、ナノセルロースと相互作用したゴム分子のドメイン(バウンドラバー)の存在が確認された。バウンドラバーの量は、材料の物性にも相関性があった。

適用可能な材料

フィラー複合樹脂・ゴム材料、コンポジット、ポリマーアロイ材料等