樹脂・ゴム超薄切片の作製

事例No.

AC-0019

概要

クライオステージ付きウルトラミクロトームを用いて、超薄切片を作製。ゴムサンプルからの超薄切片も作製可能。

お困りごと・要望

樹脂・ゴムサンプルの超薄切片を作製したい。

事例提供機関

サンプル

複合材料と切片作製

分析方法

樹脂やゴムにフィラー等を複合化した材料では、フィラーの分散度合いやボイド(空隙)の状態が、材料性能に大きく影響する。そのため、複合材料サンプルの切片を作製して、顕微鏡的に断面を観察する。ナノサイズのフィラー複合材料では、高分解能の電子顕微鏡や原子間力顕微鏡での評価が必要となる。これら評価装置では、超薄切片や、平滑な切片が必要なため、ウルトラミクロトームで切削して、超薄切片を作製する。ゴム等の柔らかい材料の場合には、液体窒素で凍結させて固めて、超薄切片を切り出す。

分析結果

比較的、精密さを要求されないサンプルでは、滑走式ミクロトームで切片作製が可能であった。ゴム系サンプルでは、クライオステージで凍結させることで、超薄切片が切削可能であったが、切り出したサンプルを他の評価装置のホルダー等に移動させるためには、サンプルピック用の器具が必要であった。

関連装置

コメント

ミクロトームによる切片作製では、サンプルを樹脂(エポキシ等)に事前に埋め込んで固める(包埋処理)が必要であるが、用いる樹脂も様々で、サンプルに応じて選択が必要であった。また、観察したい面がミクロトームの切り出し面になるように包埋する工夫も必要であった。

適用可能な材料

樹脂・ゴム系複合材料、生物サンプル、塗膜、ナノセルロース、木材等