産友会メールマガジン第11号 【食とものづくり技術特集】

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   産総研中国センター友の会(産友会)メールマガジン
        【第11号/ 2012.11.30発行】
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【特集】食とものづくり技術特集
 近年、中国地域においても、食品加工技術の高度化が図られてきています。こうした食品加工技術の高度化の事業化事例の中には地域の産業振興組織により表彰を受けたものも出てきており、今後は、食品加工企業の競争力強化や製品の高付加価値化のため、ものづくり企業と食品加工企業とのより一層の連携が期待されています。
 このため、11月号では『食とものづくり関連技術』に焦点をあてて、内外の研究機関や産総研において開発された技術を中心にご紹介することに致しました。
 
■ヒラメ(Scophthalmus maximus)の筋肉におよぼす低温下での高圧処理(100-200MPa)の効果
 この論文では、ヒラメの切り身を4℃で15~30分間、100、140、180、200MPaで高圧処理し、脂質とタンパク質の安定性および色に及ぼす影響について検討しています。脂質の酸化安定性は、特に180MPaから高圧処理の影響を受け、200MPaでミオシンが完全に変性すること等を報告しています。
 
■高圧食品処理における熱移動のモデリング: レビュー
 高圧力を利用した食品加工の利点は圧力が瞬時にしかも均一に印加されることです。しかし、熱勾配が製品中に存在するため、圧力効果に不均一性が生じることが知られています。このレビューでは氷点下の温度域を含む高圧プロセスにおける熱移動について考察しています。
 
■食品と高圧科学
 食品に対する高圧力処理は、栄養素や悪臭の生産の分解がより効果的に最小限に抑えることができ、エネルギー消費量を効率的に低減することができるため、食品加工のための非常に有望であると考えられています。また、容器内の食品に高圧処理を施すと、食品全体に均一な処理を保証することができること等を紹介しています。
 
■食品の品質に関連する酵素に及ぼす高圧の効果
 食品の高圧処理は微生物や酵素を不活化することができるため、食品保存の目的のための可能性を秘めています。食品工業会がこの新しい技術を導入するためには機構や圧力誘起分解や変性の速度論を理解することが必要です。このレビューでは食品の品質に関連する酵素におよぼす高圧の効果について紹介しています。
 
■高圧処理により誘起された野菜の機能性の変化
 100MPaを超える極めて高い静水圧の印加は熱による品質の低下を起こすことなく、微生物を不活性化するために用いられています。この論文では600MPaの超高圧を人参、トマト、ブロッコリーの破砕物や抽出物に印加して、ビタミンなどの健康促進物質や保水性、抽出特性等に及ぼす圧力の影響を調べています。その結果、ほとんどの場合、高圧は有用物質の損失を誘発しないことが分かりました。
 
■ナノカプセル化による食品機能の向上
 産総研では食品中の有効成分をナノサイズで封入・包装することが可能な、新しいカプセル化技術を開発しました。本技術を利用することにより、有効成分の胃での分解を抑え、腸からの吸収を促進させることができます。
 
■傷を自己修復する酸素ガスバリアフィルム
 産総研では東北地方に豊富に産するベントナイトに含まれるフィルム化しやすいスメクタイトという粘土を用いた食品包装材の研究開発を行っています。さらに、光透過性に優れた合成粘土を用いた透明フィルムの用途も広がっていくことが期待されています。
 
■産業技術総合研究所における農商工連携の現状及び施策案の例
 本資料では産総研が農研機構と共同研究を行った実績についてご紹介しています。農学分野と工学分野を融合した研究を共同して推進することで、地域活性化に貢献するとともに、緊急の課題である食の安全・安心の確保への取り組みを効率的に推進する体制づくりが図られました。
 
■模擬含水バイオ廃棄物の水熱酸化に関する研究
 産総研では食品廃棄物(含水性バイオ廃棄物)を用いた水熱温水ボイラー・プロセスの実現をめざすため、反応器の設計を数値実験により行い、反応器の設計ツールとして数値実験の手法を確立しました。
 
■食品中の機能性成分分析法マニュアル
 産総研では食品等の機能性成分定量分析法のフォーラム標準法を作成し、標準法によって分析された信頼性の高い機能性成分含有量値を得ることを目的に、全国組織の産技連食品分析フォーラムを2012年に設立致しました。この中で、食品素材やフレーバーなどの機能性成分定量分析法について成分分析法マニュアルを作成しています。
 
■機能性食品産業化プロジェクト
 島根県では島根県産素材等を対象として、産学官連携による共同研究によって食品の機能性評価を行い、素材生産から加工、販売に至る健康食品(機能性食品)産業群の創出を目指しています。これまでに、県内の農林水産物を試験管内での試験により機能性の面からスクリーニングを行うとともに、島根大学医学部等との共同研究による動物試験、ヒト試験での検証、安全性の評価、製造方法の開発等を行っています。
 
■「とっとり発」環境・食品産業クラスター推進事業
 鳥取県では氷温産業クラスター、機能性食品産業クラスター等からなる標記の推進事業に取り組んでいます。このうち、機能性食品産業クラスターではカニ殻から得たキトサンの食品への応用を図るとともに、キトサンの健康への効果を明らかにしています。
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この資料の中にある鳥取県の取り組みのご紹介記事に記載されています。
 
■超高圧を利用した調味料の開発
 広島県では県内企業と協力して超高圧を利用した調味料開発して特許化しています。この技術は食材に40~60℃の適温と50~100MPaの静水圧をかけることにより、腐敗菌の発生を抑え、酵素の作用を活性化させることにより、分解を促進させるというものです。塩の添加を抑えた調味料を短時間でエキス化することが出来るということです。
特許第3475328号 名称: 調味料の製造方法 発明者: 岡崎 尚 出願人: 広島県
 
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