CO2変換・固定プロセス研究チーム
概要
2050年のカーボンニュートラル実現のためには大気あるいは排ガス等に存在するCO2の効率的な回収、固定あるいは燃料や原料への変換・利用するCCU(Carbon dioxide Capture and Utilization) 技術の確立と社会実装の早期実現が必要です。
CO2変換・固定プロセス研究チームでは、塩水電気透析等で得た酸塩基生成によるCO2回収・陸上CCS、酸性水と炭酸化物の反応による純CO2回収(酸塩基NETs/DAC) および二元機能触媒(DFM)によるCO2回収・燃料/原料変換(DFM-CCU)に関し、要素研究、ラボ実証などに取り組んでいます。
塩酸基NETs/DAC技術の開発として、①酸塩基生成の電気化学操作の最適化、②NaOHを用いたCO2回収システムの高効率連続化、③鉱物利用CO2固定(陸上CCS) および加圧純CO2製造、をトータルプロセスとして確立します。 DFM-CCUについては実用化に堪える反応性、機械強度、耐久性を有するDFM工業触媒を開発し、これを用いたプロセスを確立する。 私たちは電気化学と化学工学の知見と経験を結集し、当該技術をプロセスとして完成させ、早期社会実装を目指します。
研究課題
電気透析/塩電解技術による酸塩基を利用した大気や海水のCO2回収・固定・加圧純CO2製造

二元機能触媒(DFM)を用いたCO2回収・燃料原料変換プロセス
~化学吸収法を用いない新たなCCUプロセスの実現を目指して~

発表論文
① Kosaka et al., ACS Sustainable Chem Eng 2021; 9: 3452.
② Sasayama et al., J CO2 Util 2022; 60: 102049.
③ Ono et al., Chem Eng J 2025; 505: 159585.