産総研  >集積マイクロシステム研究センター  >グリーン再生に向けて 


グリーン再生に向けて −製造装置の省エネ−(第1回) 

 
【三つの製造装置で全体の約7割を占める】

製造装置全体の消費電力において、大きな割合を占めているのは、三つの製造装置です。

1. センサーなどの構造体を作るために、基板となるシリコンを、深く掘り込むための装置、
2. シリコンの基板に、電子線を使って、微細なパターンを書き込むための装置、
3. シリコンの基板に、光を使って、微細なパターンを書き込むための装置、

この三つの装置で、製造装置全体の消費電力の約7割を占めています。

さらに、この三つの装置において、装置を使っていないときの待機電力の多くを占めているのは、

1. シリコンを深く掘り込む装置における、基板を置くステージの温度調整、
2. 電子線を使って微細なパターンを書き込む装置全体の温度調整、
3. 光を使って微細なパターンを書き込む装置における、振動の抑制、

という、いずれも、加工の精度や安定性を維持するためのものでした。

こうした温度調整や振動の抑制によって、基板の中央部と端部で加工に差が生じないようにしたり、誤差やずれを生じないようにしています。

こうした製造装置は、これまで、24時間の稼動を前提とした運用がなされてきました。
すなわち、実際には加工していない時間でも、装置の内部は、加工時と同じ状態が維持されています。
このために使われる待機電力が、無視できないほど大きかったのです。

そこで、われわれは、24時間の稼動を前提とした運用を変える試みを始めます。
加工していない時間帯には、装置をいつでも使えるような状態を維持することを止め、
稼働を停止させることで、待機電力の多くを削減できると考えました。

その効果として、製造装置全体の消費電力を、従来に比べて3割以上削減できる可能性があると推測しています。
  



(図拡大) 

(続く、次回はクリーンルームの省エネについて)