第4回Clayteamセミナー
Symposium on Advanced Composite Materials のご報告

Clayteam国際シンポジウムSymposium on Advanced Composite Materialsを2011年2月24日(木)に仙台市情報産業プラザ、多目的ホールにおいて開催いたしました。シンポジウム開催後は、31件のポスタ発表がありました。
今回のシンポジウム、ポスターセッションには、おかげさまで100余名の参加者があり、盛会裏に無事終了することができました。

下記より、講演資料をダウンロードできます。

プログラム
Symposium on Advanced Composite Materials

【シンポジウム】                         
[講演]
【座長:林 拓道】
10:30〜11:30(60分)
"Panoscopic assembling of ceramic materials for environmental clean-up and human health"(環境浄化や健康に貢献するセラミックス材料のパノスコピック形態制御)
東北大学 多元物質科学研究所 環境無機材化学研究分野 教授 佐藤次雄
<内容>
ソルボサーマル反応で比較的温和な条件で酸化チタンに窒素をド―プでき、 それにより可視光で光触媒活性を発現すること等、大変興味深いご講演でした。 また、蛍光体と複合化した可視光利用光触媒は、常時光源を必要としない光触媒として、 従来にない用途を期待できると思います。

11:30〜12:30(60分)
“Exfoliated Oxide Nanosheets: New Solution to Tailored Nanoelectronics” (はく離酸化物ナノシート:テイラード・ナノエレクトロニクスに向けた新しい解法)(講演資料準備中) 
(独)物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 ナノマテリアル分野 ソフト化学グループMANA研究者 長田 実

<内容>
二次元構造を有するナノシートを用いれば、積層構造を容易に形成できることから、 従来の粒子積層後の焼成工程を省けるものとして、プロセスの簡素化に繋がるものと思いました。
種々のナノシートを、まさしくブロックを積み重ねるように組み合わせる手法は、
いろいろなナノデバイスへの展開が図られるものと期待してできるご講演でした。

【座長:和久井 喜人】
13:30〜14:00(30分)
Latest materials for displays”(ディスプレイ用最新材料)
ローム・アンド・ハース電子材料株式会社 中川芳樹

<内容>
今後の発展が大いに期待される薄型ディスプレイに関して、基本的な技術と最新の研究成果に関して 詳細に紹介していただき大変参考になるお話でした。

14:00〜14:30 (30分)
Nobel Application of Delafossite Materials”(デラフォサイト材料の新応用)
Dr. Te-Wei Chiu (邱コ威), Assistant Professor
Department of Material and Mineral Resources Engineering, College of Engineering
National Taipei University of Technology

<内容>
広い応用分野に期待がもたれているデラフォサイトに関して、分かりやすいご紹介いただきました。

14:45〜15:15(30分)
“Introduction of Tamamushinuri, a Traditional Industrial Art”(伝統工芸−玉虫塗のご紹介) 
東北工芸 佐浦みどり

<内容>
産総研東北センターの前身である「商工省工芸指導所」は、日本の工芸を近代化し、発展させて「輸出振興」と「東北の産業発展」を目的として設立されました。「見る工芸から使う工芸へ」の指導理念のもとにドイツの建築家ブルーノ・タウトを招き、機能実験、規範原型の研究を行なったことで、世に先駆けて近代デザイン運動の歴史を刻んでいます。初代所長の国井喜太郎は、「工芸の科学科、大衆化、輸出化」を標榜し、所員たちを導きました。そのような中で誕生したのが「玉虫塗」です。
宮城県人なら一度は伝統工芸品の「玉虫塗」を見いたり聞いたりはしているのですが、その歴史や技術はほとんど知られていなかったと思います。今回は貴重な資料や製品と共に、その技法の一端に触れる機会が得られたことは、 多くの参加者に好評でした。

15:15〜15:45(30分)
Analysis of Tamamushinuri and new application of lacquer coating(玉虫塗の分析と新しい漆の応用)
(独)産業技術総合研究所 コンパクト化学システム研究センター 先進機能材料チーム長 蛯名武雄

<内容>
産総研東北センターの前身である「商工省工芸指導所」から生まれた「玉虫塗」を約80年ぶりに最先端の機器を用いて分析し、緻密に計算された多積層構造が玉虫塗の耐久性と美しい光沢を生み出していることを解明。さらに、古来から使用されている「漆」の柔軟性と水蒸気バリア性についての新知見を述べ、新技術・新製品への利用可能性に触れた講演でした。

16:00〜18:00
ポスターセッション(31件)(順不同)
1.「小型カレンダー試験機の紹介」(株)IHI 産業・環境システムセクタ−企画部 篠澤和宏

熱可塑性のある樹脂を手軽にロール成形できる試験装置。ロールには200℃までの加熱機能があり、さらに小型の押出機からの原料投入なども可能。リクエストに応じて成形物のラミネート機能やコーティング機能なども追加することを考慮している。 過去に粘土膜に近い塑性の材料の成形実績もあり、工業的な成形を視野に入れたナノクレイ膜の成形試験機としてご提案をしたい。

2.「光触媒−粘土フィルターの開発」(株)エーアンドエーマテリアル 技術開発研究所 基礎・加飾グループ 河崎英治
粘土と光触媒を複合化した無機多孔質フィルター材料の開発を行った。このフィルターは柔軟で厚み方向に微細な貫通孔をもち、孔の壁面に多数の光触媒が担持されている。インフルエンザウイルスとブラックライト光源を用いた不活化試験により、フィルターがウイルス抑制効果を示すことを確認した。またVOCガスに対して良好な吸着分解作用を示した。想定用途としては医療や環境、化学工学分野が考えられる。

3.「太陽電池用バックシートへの展開」(株)カネカ 先端材料開発研究所 環境エネルギー材料研究Gr 和田一仁
産総研の粘土膜(クレースト)を水蒸気バリア層として導入することにより、新しい太陽電池用バックシートが誕生しました。 特に、高い水蒸気バリア性が要求される、非「結晶シリコン系」太陽電池用途を始めとして、他用途への展開についても検討中です。

4.「粘土膜用天然粘土の工業化」クニミネ工業(株)いわき研究所 窪田宗弘
本報では「クレースト」を代表とした粘土を主成分として形成される粘土膜原料となる天然由来粘土について述べる。詳細には粘土の層間陽イオンをリチウムとした天然粘土の基本特性及び、加熱による膨潤変化に関し述べる。

5. 「クレースト簡易製膜器」(株)ジー・イー・エス 営業技術部 横田光司
クレースト簡易製膜器はラボレベルで簡単に精度よく、クレーストを作成するために(独)産業技術総合研究所tp共同開発したものです。

6.「高性能ガスケット・パッキンの製品開発」ジャパンマテックス(株)中村雄三
耐熱性、ガスバリヤー性に優れた粘土膜と高温に耐える材料とを組合せ、従来の非アスベスト製品よりも耐熱性、耐久性、耐薬品性に優れ、さらにアスベスト以上に優れた性能を有するガスケット、パッキン製品を開発致しました。使用温度領域はー240−550℃で2種類を完成。

7.「気体試料中浮遊粒子状金属測定方法」住友精化(株)技術室 西口講平
気体試料を超高感度の金属分析装置であるICP-MSに直接導入して、ガス中の金属粒子を高感度に測定する技術を開発した。ICP-MSはArガスしかプラズマに導入する事が出来ない.。そこで我々は気体試料中微粒子をArガスに移動させるガス交換器を開発しICP-MSと接続する事で、気体試料中微粒子の連続モニタニングがリアルタイムで可能となった。本発表では、分析システムのご紹介及び、得られたデータについて紹介する。

8.「光るポスター」(株)DNP東北 開発営業チーム 庄司藤男
・光るポスター
有機EL(透明)と無機ELの複合型ポスターです。更に従来の印刷物を組み合わせて、アイキャッチの効果を高める事が可能で注意、喚起を促進する次世代型ポスターです。
・インクジェット方式カラーマッチングシステム
高度な印刷技術から生まれたカラーマネージメントで従来のシルクスクリーン印刷をインクジェット方式に変えてカラーをデジタル数字で管理ができます。
・エッチング加工
プレス等の金型を使用しないで、ケミカルな湿式方式のエッチングで自由に形状を作成する事が可能です。更に熱圧着によって複合的な製造が可能です。

9.「ナノ解析と分散」(株)東栄科学産業 第一営業部二課 上遠野武弘
簡単操作でより美しく、卓上型の走査電子顕微鏡を展示いたします。高真空二次電子像で観察を行えるため、複雑なサンプルの形状をはっきり捉えることができます。定電圧、低真空モードも搭載しているため、非電導試料もそのまま観察できます。
また、攪拌と脱泡をこれ一台で行える「あわとり練太郎」も展示いたします。

10.「玉虫塗」(有)東北工芸 佐浦みどり
銀粉を蒔く、塗料を使って上塗りする…。
それまでの漆器にはないこのアイディアで国内外で広く好まれた玉虫塗は、昭和7年に国立工芸指導所(現産業ぎつ総合研究所)で開発され、昭和10年に特許を取得し、スタート。その50年の間に、カリフォルニア州の国際デザインコンクールにおけるゴールドメダルアワードの受賞や通産省制定のグッドデザイン賞に輝き、やがて宮城県指定伝統的工芸品の地位を獲得しました。

11.「Future generation carbon nanotube based energy storage devices」日本ケミコン(株)基礎研究センター 武田積洋
近年、環境配慮型蓄電デバイスとして電気二重層キャパシタ(EDLC)が注目されている。当社は、カーボンナノチューブ(CNT)などのナノ炭素材料に、リチウム酸化物をナノ結晶化させ高分散担持させる新たな技術(ナノハイブリッド技術)を見出し、このコンポジット材料を電極に用いたキャパシタは従来EDLCの数倍のエネルギー密度を示すことを確認した。本技術により、新領域キャパシタ材料や高性能二次電池材料の創生が期待される。

12.「超高感度水蒸気バリア定装置AQUATRANの紹介」(株)日立ハイテクノロジーズ 分析システム一部 鯨井 勝
現在、ディスプレイや太陽電池の長寿命化のための部材として高い水蒸気バリア性能を有する膜の開発が盛んに行われており、クレーストもその一つとして大きな注目を集めております。これらハイバリア膜の性能を評価するシステムとして米国MOCON社が開発した水蒸気バリア測定装置"AQUATRAN"の原理、性能、応用についてご紹介致します。

13.「世界軽量 CFRP スーツケース」丸八(株)菅原将高
F1カーのボディや航空宇宙分野で使用されている「炭素繊維」を使用し、世界最軽量のスーツケースを英国「グローブトロッター」社が開発。その炭素繊維材料を丸八株式会社で生産している。炭素繊維を使用することで「軽量」で「丈夫」であるという従来の素材では相反する機能性を有しており、従来から使用されているスーツケース素材とは異った素材を使用することで、新しいかたちのスーツケースとして注目を集めている。

14.「Clayteamシンボルマーク、Web展示室(Clayteam Galaxy)、技術解説書」峯岸デザイン事務所 Design Director 峯岸和男
弊社はグラフィックデザインを主としたクリエイティブワークをを通じて、人と人のコミュニケーションを繋ぐお手伝いをさせていただいております。
私たちはクライアント様の要望をヒアリング・分析し、求められる要素を網羅した納得のいくグラフィックデザインのご提案を行っております。様々な異業種のクライエント間で蓄積されたアイデアは依頼主様の専門分野を意外な視点で、より高いパフォーマンスへと昇華させ、新たな発見と付加価値へと変換して、ご提案しています。

15.「不燃透明材」(株)宮城化成 小山昭彦
産総研が持つ透明粘土膜(クレースト)と宮城化成が持つ強化プラスチック(GFRP)の整形技術を融合させることにより開発した新規複合材。 光透過性、不燃性、軽量性、安全性、光拡散性の全てに優れた新素材である。 建築、鉄道、自動車などの車両、航空、宇宙、エネルギーなどの広範な分野で利用可能。

16.「化学、素材、エレクトロニクス、オプティクスに関する調査レポート」(株)矢野経済研究所 CMEO事業部 田村一雄
矢野経済研究所 CMEO事業部(Chemicals, Materials, Electronics, Optics)では、化学(Chemical)、素材(Materials)、電子・電気(Electronics)、光学(Optics)といった領域を対象に、自社企画調査レポートの発刊、個別依頼調査の受託、セミナー開催、コンサルティングなどの活動を行っております。弊社は東京、大阪、名古屋、韓国・ソウル、中国・上海、台湾・台北と国内外に拠点を有しておりますが、CMEO事業部は東京及び韓国・ソウルにスタッフを配置、日本国内のみならず、東アジアを中心とした海外市場において、幅広いテーマで調査を実施。最近では北米、ヨーロッパなどでの調査実績もあがっております。

17.「ラジカル捕集粘土膜を用いたラジカル分析の検討」横浜国立大学 小宮慎太郎
ラジカル捕集粘土膜は、粘土層間にラジカル捕獲剤をインターカレートすることによって、不安定なラジカル付加物を安定に保存出来る特徴を有する。 本研究では、ラジカルと反応することにより、色が変化するラジカル捕獲剤を用いることによって、捕獲剤の反応をESR(電子スピン共鳴)だけでなく、より簡便なUV・VIS(紫外可視)でも確認できるよう検討を行う。

18.「Microwave-Assisted Solvothermal Synthesis and High Visible Light Photocatalysis of Chromium-Doped SrTiO3」東北大学 多元物質科学研究所 Uyi Sulaeman
Visible light responsive photocatalysts of Cr-doped SrTiO3 were synthesized by a microwave-assisted solvothermal reaction using SrCl2.6H2O and Ti(OC3H7)4 in KOH methanol-oleic acid solution. The catalysts were characterized by XRD, TEM, BET surface area, and XPS. The photocatalytic activity was determined by DeNOx ability using LED (light emitting diode) lamps with wavelengths of 627 nm (red light), 530 nm (green light), 445 nm (blue light) and 390 nm (UV light). The nanoparticles of perovskite type Cr-doped SrTiO3 with a particle size of 15-20 nm were successfully synthesized. The photocatalytic activity of SrTiO3 for DeNOx ability under visible light (627 nm) irradiation was able to be improved by doping with a small amount of Cr. The photocatalytic activity of chromium doped SrTiO3 increased by calcinations at 300oC. The high photocatalytic activity of Cr-doped SrTiO3 in the visible region of 627 nm was caused by the narrowing of the band gap energy (2.14 eV).
Key words: solvothermal synthesis, chromium doping, SrTiO3, photocatalysis

19.「Novel Synthesis of Homogenous caesium tungsten bronze  "Nanorods with Excellent NIR Shielding Properties by a Water Controlled-Release Process"」東北大学 多元物質科学研究所 Takeshi Kimura
High purity Nd2O3-doped (1-x)BaTiO3-xBi0.5(Na, K)0.5TiO3 (x = 0.00-0.08) particles were synthesized by a composite-hydroxide-mediated approach at 200oC using a hydrothermal reaction apparatus with a rolling system. The prepared samples were characterized by XRD, TEM, etc., and sintered disks were characterized by SEM and some electric properties. The powders with an average size of 100 nm in diameter were produced and could be sintered to almost full theoretical density at a low temperature, such as 1200oC for 2 h. The sintered bodies consisted of the grains, being smaller than that prepared using a commercial BaTiO3 powder. Although undoped (1-x)BaTiO3-xBi0.5(Na, K)0.5TiO3 could not be poled, Nd2O3 additive was useful to proceed the polarization of (1-x)BaTiO3-xBi0.5(Na, K)0.5TiO3 ceramics. The Curie temperature of BaTiO3 increased with an increase of Bi0.5(Na, K)0.5TiO3 content.

20.「Plaster materials from flue-gas desulfurization gypsum containing chemicals and organic fibers」東北大学 多元物質科学研究所 Kedsarin Pimraksa
Plaster materials made of waste gypsum or flue-gas-desulferized (FGD) gypsum with chemicals, organic and inorganic additives were studied. Glucose, citric acid and sodium bicarbonate were incorporated to retard the hydration of plaster. Saw dust (SD), coconut coir fibers (CCF) and tobacco waste fiber (TWF) were incorporated to improve the thermal property. Diatomaceous earth (DE), fly ash (FA) and bottom ash (BA) were incorporated to improve the mechanical and thermal properties. Citric acid, TWF, sodium bicarbonate and glucose could be used to retard the setting time of fresh FGD-plaster to approximately 25 minutes comparable to that of commercial plaster while the other additives did not retard the hydration. In presences of these retarding additives, needle shaped gypsum changed into lower aspect ratio particles. SD, CCF, DE, FA and BA modified gypsum crystal growth and reduced the crystal length. These changes in morphology consequently gave significant alterations of mechanical and thermal properties of the materials. The additions of organic and inorganic additives resulted in a reduction of bulk density and increases in water absorption, and similar strength compared to commercial gypsum. A good thermal insulating property was obtained from the samples with the incorporation of coconut coir fiber, BA and DE. In addition, these samples had a good performance in fire proof.

21.「Development and Photocatalytic Activity of CaAl2O4:(Eu, Nd) Combined with three Polymorphs of TiO2-xNy」」東北大学 多元物質科学研究所 Huihui Li
The photocatalyst combined with long afterglow phosphor has been expected to prolong the photocatalytic activity even after turning off the light. Rutile, anatase and brookite type TiO2-xNy consisted of nanoparticles of ca. 10 nm in diameter and as there is no noticeable difference in particle size in three phases of particles. On the other hand, CaAl2O4:(Eu, Nd) consisted of irregular shaped agglomerates of micrometer sized particles. TiO2-xNy nanoparticles were dispersed on the surface of the CaAl2O4:(Eu,Nd) particles. All TiO2-xNy nanoparticles could absorb the light up to 650 nm of wavelength, whereas CaAl2O4:(Eu, Nd) showed the emission centered at 440 nm. As expected the CaAl2O4:(Eu,Nd)/TiO2-xNy composite sample showed persistent catalytic ability even after turning off the light for about 3 h, while the photocatalytic activity of simplex TiO2-xNy immediately disappeared after turning off the light. It can be seen that CaAl2O4:(Eu,Nd)/TiO2-xNy of brookite phase composite was superior to other phase composites in luminescent persistent NO degradation photocatalytic performance.

22.「Preparation and Characterization of Plate-like Titanate/Calcia-doped Ceria Nanocomposite by Layer-by-Layer Coating Method」東北大学 多元物質科学研究所 Lu Yang
Potassium lithium titanate (PLT)/calcia-doped ceria (CDC) nanocomposite UV-shielding material was prepared by a polyelectrolyte-associated layer-by-layer coating method. PLT with the lepidocrocite-like layered structure was used as the core substrate to improve the comfort and covering ability of CDC when applied on skin as UV-shielding material. The layer-by-layer coating method strongly depends on the electrostatic attraction between PLT and CDC particles. In order to effectively depress the oxidation catalytic activity of ceria by doping with calcia, CDC nanoparticles has to be prepared at a pH higher than 11.0 due to the relatively lower Ksp of calcium hydroxide. Unfortunately, the surfaces of PLT and CDC particles are both negatively charged when pH value is larger than 6.5, which is adverse to the deposition of CDC nanoparticles on PLT.
Therefore, the poly (diallyldimethylammonium chloride) (PDDA) was used as a charge reversal reagent to change the surface charge. The successful reversion of surface charge was confirmed by the zeta-potential measurement. As expected, the PLT/CDC composites with low oxidation catalytic activity, higher UV-shielding ability and excellent comfort of using were obtained by this polyelectrolyte-associated layer-by-layer coating method.

23.「Novel Synthesis of Homogenous caesium tungsten bronze  
"Nanorods with Excellent NIR Shielding Properties by a Water Controlled-Release Process"」東北大学 多元物質科学研究所 

There has been great demand to shield the near-infrared (NIR, wavelength of 780 to 2500nm) radiation (heat rays) by employing transparent coating on the windows of automobiles, architectures, etc. Such transparent coating with infrared filtering property will reduce energy consumption for the air conditioning and thereby decrease the emission of carbon dioxide.
Nanoparticles of cesium tungsten bronze were successfully synthesized by solvothermal reactions of WCl6 and CsOH in ethanol with the introduction of different organic fatty acids with carbon numbers of 1 to 5. Compared with the reaction using pure ethanol as solvent, the yield obtained by mixed solvent of ethanol and fatty acids was much higher and the product showed smaller particle size, more narrower particles size distribution and higher Cs/W atomic ratio. In addition, all of samples obtained using acids-ethanol mixed solvent exhibited higher visible light transmittance of thin films and greater NIR absorption performance, indicating the potential application for smart window and heat-ray shielding materials. The morphology of the product changed depending on the property of the fatty acid added in the solution. The addition of acetic acid facilitated the formation of well dispersed CsxWO3 regular nanoparticles, leading to its excellent optical properties.

24.「近代工芸デザイン研究発祥の地『仙台』 〜産総研東北センターの前身〜」(独)産総研東北センター 山田浩二
産総研東北センターの前身は、昭和3年(1928年)に仙台に開設された商工省工芸指導所にまでさかのぼります。この工芸指導所では、我が国固有の工芸を基にした近代産業デザインの研究・実践で、先駆的な役割を果たしてきました。宮城県の伝統的工芸品に指定されている玉虫塗りの技法もここで開発されました。当時のの貴重な試作品や関連資料を展示しますので、ぜひご覧ください。

25.「Application of a microporous organic pillared material for
quartz crystal microbarance (QCM) device」(独)産総研 コンパクト化学システム研究センター 石井 亮

We have developed a microporous biphenylene-pillared material using a crystalline layered silicate, ilerite. The material have the following two properties; One is high adsorptivity for toluene or VOC gases due to the organophilic micropores. The other is its particle morphology with a rectangular shape, enabling us to form a film-like device. These properties suggest possibility of a detecting material on piezoelectric sensor devices (quartz crystal microbarance, QCM). In this work, we attempted to apply the material for a QCM device and to evaluate the toluene adsorption behavior using a QCM technique for VOC gas-sensing applications.

26.「粘土膜 クレーストの開発紹介:「もみ殻」から透明シート、燃料電池車用高圧水素タンク等」(独)産総研 コンパクト化学システム研究センター 川崎加瑞範
もみ殻から透明シート:もみ殻は重量の約2割がシリカであり、反応性が高い特徴があります。そこでこのもみ殻を原料として、粘土膜の原料になる粘土を水熱反応により合成する試みを行いました。得られた粘土から透明な粘土シートを製作することができました。
燃料電池車用高圧水素タンク等:燃料電池車はエネルギー源として、水素を用いますが、体積が大きくかさばるため、非常に高い圧力に耐えるタンクに貯蔵することが検討されています。本研究では、炭素繊維強化プラスチックと水素ガスバリア性に優れる粘土膜との組み合わせで、軽量な水素タンクを開発しています。

27.「"Continuous synthesis of Zn2SiO4:Mn2+ fine particles in supercritical water"」(独)産総研 コンパクト化学システムセンター 林 拓道
Sub-micron sized Zn2SiO4:Mn2+(ZSM) phosphors particles were continuously synthesized in supercritical water with a flow reactor. Colloidal silica or sodium silicate was used as the Si source. Zn and Mn source were chosen from their nitrates, sulfates, and acetates. The syntheses were carried out at temperatures from 400 to 500 ?C, at pressure of 30 MPa, at NaOH concentrations from 0.014, and for residence times from 0.025 to 0.18 s. The a-ZSM fine particles synthesized were round in shape, had an average diameter of 268 nm, and exhibited a green-emission with a peak at 524 nm.

28.「ZSM-5ゼオライトのナフサ接触分解反応への適用 (Application of ZSM-5 zeolites to catalytic steam cracking of naphtha)」(独)産総研 コンパクト化学システムセンター 山口有朋
ゼオライト触媒を用いるナフサの水蒸気接触分解反応は、650℃の低温でオレフィン(プロピレン、エチレン)が55%以上の収率で得られる.しかしながら触媒の失活が速く、実用化には至っていない。本研究では、ナフサのモデルとしてn-ヘキサンを用い,水蒸気接触分解反応におけるZSM-5触媒の耐久性向上を検討した。

29.「炭素担持ルテニウムナノ微粒子の調製,キャラクタリゼーション,触媒作用(Preparation, characterization and catalytic activities for carbon-supported ruthenium nano metal particles)」(独)産総研 コンパクト化学システムセンター 村上由香
含浸法と水素還元法により,高表面積グラファイトにルテニウム金属微粒子を担持した触媒(Ru/G)を調製した.TEM, EXAFS,水素吸着法など各種キャラクタリゼーションにより金属ルテニウムは高分散なナノサイズの金属ルテニウムであることを確認した.Ru/Gは超臨界水中でのリグニンのガス化反応に高活性を示した。

30.「Preparation and characterization of nanostructured TiO2 films for flexible dye-sensitized solar cell applications」(独)コンパクト化学システム研究センター S. Venkatachalam
There are many reports about the preparation of nanostructured TiO2 by anodic oxidation of Ti foils and plates; but the use of foil and plate limits their potential applications, particularly in the fabrication of solar cells. Furthermore, the fabrication of DSC solar cell on a light-weight flexible substrate has a lot of advantages compared to solar cell prepared on a rigid substrate. The surface area of TiO2 nanotube arrays can also be improved by depositing TiO2 nanoparticulate layer on the nanotube surface. In the present work, TiO2 nanowires covered TiO2 nanotube arrays were fabricated by electrochemical anodization at room temperature. In order to prepare the free-standing TiO2 nanotube arrays, Ti foils were anodized at 60 V for 4 h. The anodization was performed in ethylene glycol solution containing 2 vol.% H2O and 0.3 wt.% NH4F. Nanocrystalline indium tin oxide (ITO) thin films were deposited on flexible glass and clay substrates by ion beam sputter deposition method. Figure 1 shows the cross-sectional SEM images of anodic TiO2 nanotube arrays on transparent flexible clay and glass substrates. The inset of Fig.1 shows the formation of well-ordered TiO2 nanotube arrays. Finally, the structural and photovoltaic parameters (Isc, Voc, FF and h) of TiO2 nanotube arrays on flexible clay and glass substrates will be reported.

31.「Backside illuminated dye-sensitized solar cells based on TiO2 nanotube array electrodes」(独)コンパクト化学システム研究センター S. Venkatachalam
Recently, the review reports suggested that the power conversion efficiency of DSC based on TiO2 nanotube arrays was higher than that of DSC based on TiO2 nanoparticles due to stronger internal light scattering effects. Particularly, the key parameter for efficient light harvesting and conversion is the transport of charge carriers through the porous structure that should take place with a minimized recombination loss of electrons. In the present work, nanostructured titanium dioxide (TiO2) films were prepared by anodic oxidation of Ti foil and plate at room temperature.
In order to change the amorphous TiO2 into anatase TiO2, the anodized Ti sample was annealed in air at 400℃ for an hour. Figure 1 shows the SEM images of top and bottom views of anodic TiO2 foil and plate for anodization time of 180 and 240 minutes, respectively. Surface morphologies of anodized Ti foil and plate confirmed the formation of well ordered TiO2 nanotube arrays. Under back-side illumination, the power conversion efficiencies of TiO2/Ti foil and TiO2/Ti plate-based DSC are higher than that of P25-based DSC. Finally, the main parameters which affect the device performance will be discussed.





問合せ先
(独) 産業技術総合研究所 コンパクト化学システム研究センター Clayteam事務局
 〒983-8551 仙台市宮城野区苦竹4-2-1
 電話:022-237-3057 FAX:022-237-7027
 Eメール:clayteam-aist-ml@aist.go.jp
 担当:冨樫、ワネシ