表面電位分布を測定するシステム
ー 静電気(帯電分布)の可視化 ー
研究のねらい
絶縁材料は静電気を帯びやすく、局所的な接触・摩擦・剥離などによって帯電電荷がその表面に不均一に形成されます。
生産現場では多数のプロセスや装置が存在し、異種材料の接触による静電気発生の回避は困難です。
そのため静電気は様々な場所で不規則に発生し、静電気による障害を引き起こすことから、制御・管理のため静電気の定量化が必要です。
そこで静電気の帯電を詳細に分析できる可視化技術を開発しています。
主な成果
帯電の詳細な電位分布を分析するために、小型な表面電位センサをライン状にしたアレイセンサと、アレイセンサを対象物の表面を相対的に走査する機構、
センサから信号を処理するシステムから構成され、空間的な位置とセンサの情報から表面電位分布を計測するシステムを開発しました。
このシステムでは、短時間で空間分解能1mmの表面電位分布をパソコン上で視覚的に可視化することができます。
このシステムでは、短時間で空間分解能1mmの表面電位分布をパソコン上で視覚的に可視化することができます。

フィルムの剥離で発生した帯電分布

任意に発生させた帯電分布と付着したホコリ

CFRPにコロナ放電を加えた後の帯電分布
用途・展開先
帯電・表面電位の評価・解析、帯電防止や静電気を利用した製品の開発、材料の電気的特性の評価
成果リスト
外部リンク
1)産総研プレスリリース(2017/06)
「静電気分布を可視化するスキャナー」
「静電気分布を可視化するスキャナー」