試薬フリーの抗体再生技術

ー 連続イムノセンシング技術 ー

研究のねらい

特定のマーカー(抗原)と結合する性質をもったタンパク質(抗体)を利用したセンシング手法をイムノセンシングと呼びます。 様々なバイオマーカーを選択的に捕捉し、高感度で測定することが可能であり、臨床検査で利用されています。 抗体は特定のマーカーと結合したら薬液処理をしないと結合を外すこと(再生)ができず通常のイムノセンシングは一度測定をしたら 使い捨てることが基本となっており、マーカーの定期的なモニタリングに活用できるIoT化は実現されていません。 私たちはイムノセンサのIoT化を実現するために、試薬を用いることなく抗体を再生する手法、高感度に抗原を検出する手法を開発し、 イムノセンシングを連続して実施できる技術を開発しています。

主な成果

通常、結合している抗体と抗原は酸やアルカリに曝すことで再生することができます。
本技術では電気化学的な処理により局所的な酸・アルカリ領域を生成することで、新たに酸やアルカリの試薬を加えることなく 抗体を再生することに成功しています。

試薬フリーの抗体再生技術

用途・展開先

血液中のバイオマーカー、環境中のウイルス等の連続モニタリング

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