従来のスクリーン印刷を凌駕する印刷パターニング技術

ー 三次元形状にも対応する微細スクリーン印刷配線形成法 ー

研究のねらい

スクリーン印刷技術は様々な電子デバイスの電極・配線の形成に利用されていますが、インクの流動性が制御できず、より細かいパターンの作製が困難な状況です。 また、平坦な基材上に二次元的なパターニングしかできないことから、各種の実装・パッケージング分野で求められるさらなる微細化・高集積化にむけて大きな課題となっています。 我々は、この現状に鑑み、転写体の特性を活用することで、スクリーン印刷をベースとしながらも微細な印刷が可能で、 かつ複雑形状面にも三次元的にパターニングできる新規の印刷技術を開発しています。

主な成果

スクリーン印刷に転写印刷の要素を付加した「スクリーンオフセット印刷技術」を開発し、線幅10 µmあるいはそれを下回る線幅の電極・配線の形成に成功しました。
加えて、転写体の柔軟性を活用することで、曲面や段差といった複雑形状面への三次元パターニングも実現しています。
さらに、この印刷技術の特長を生かしたセンサ・デバイスの開発も進めているところです。

曲面上への配線形成

直角段差への配線形成 ※KEKとの共同研究

布地にも滲まない導電インクの印刷技術

用途・展開先

電子デバイスやセンサ部材の作製
パッケージング向け電極・配線の形成

成果リスト

外部リンク

1)産総研プレスリリース 「人の動きや呼吸を見守る静電容量型フィルム状近接センサー」

謝辞
※本研究成果の一部は、高エネルギー加速器研究機構(KEK)との共同研究の成果により得られたものです。

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