太陽電池の原理

原理の概要 ― 初級編 ―

太陽電池は、光から電力(=電気的なエネルギー)を発生します。

光は、エネルギーを持っています。真夏の正午の太陽光は、1平方メートルあたり約1kWものエネルギーを持っています。例えば、太陽の光に当たったアスファルトの道路が熱くなりますね。これは太陽光のエネルギーがアスファルトに吸収され、熱に変わっているのです。熱になったエネルギーは周囲の物や空気に伝わって、散逸していきます(図1)。

太陽電池の場合は、太陽の光のエネルギーを吸収して、電気的なエネルギー(電力)に変えます。せっかくのエネルギーが熱に変わってしまう前に、電力として有効活用するのです(図2)。

この仕掛けには、私たちの身の回りの電子機器にたくさん使われている、「半導体」を利用しています。光から電力への変換は直接的かつ瞬間的に行われます。このため、光が当たっている時しか発電しません(一般的な「電池」(乾電池など)のように、蓄電する機能はありません)。でもその代わり、蒸気や化学反応や回転運動を使う必要がありません。燃料を使わず、排気ガスや燃えカスも出しません。

一言で表すならば、太陽電池とは、

  • 「半導体を利用して、光のエネルギーを直接的に電力に変えるもの」

と言えます。

(最終更新:2008年11月4日)

図1

↑図1 通常は、太陽光のエネルギーが熱に変わる

図2

↑図2 太陽電池は、太陽光のエネルギーを電力に変える

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