"母乳および人工乳経由のフタル酸エステル"
手口 直美、吉田 喜久雄
産業技術総合研究所
産婦人科の実際、Vol.56 No.3 pp.351-356 (2007)
概要
フタル酸エステルは主にポリ塩化ビニル用可塑剤として使用され,様々な媒体中で検出されている。
フタル酸エステルの中でも低用量で精巣毒性を発現し,食物中からも高頻度,高濃度で検出されるフタル酸ジ(2-エチルヘキシル)(DEHP)について,乳児の母乳・人工乳経由の摂取量と耐容一日摂取量暫定値を比較した。その結果,乳児の摂取量は出生時から月齢を経るに伴い減少傾向にあり,今後さらに研究が必要ではあるが,わが国では母乳や人工乳経由によるDEHPの乳児への精巣毒性のリスクは懸念されるレベルにはないと考えられた。キーワード
母乳,人工乳,乳児,フタル酸エステル,精巣毒性