"パッシブフラックスサンプラー(PFS)を用いた解析方法

藤井 実1, 甲斐 雄也2, 村瀬 陽子2, 篠原 直秀3, 熊谷 一清2, 落合 聖史2, 常名 美貴2, 義之 信司4, 柳沢 幸雄2

1国立環境研究所
2東京大学
3産業技術総合研究所
4一条住宅研究所

室内環境学会誌, Vol.7 No.2 pp.17-24 (2004) 


概要

建材や家具からの化学物質の放散フラックスを簡易にサンプリングするツールとして、我々はパッシブフラックスサンプラー(Passive Flux Sampler: PFS)の開発を行ってきた。本論文では、PFSを用いて、室内に多数存在する候補の中から汚染源を特定する際の方法論について述べている。

また、化学物質の放散フラックスは、建材の置かれた流体力学的な環境の違いによって変化する場合があるが、PFSの気相拡散距離を変化させることによって、その変化を予測することができる。

建材試験片を用いた測定により、「最大放散フラックス」、「平衡濃度」、「減衰速度定数」、「みかけの活性化エネルギー」、「建材厚さ比例係数」、「限界内部拡散フラックス」の各パラメーターを求めることで、建材の化学物質放散特性を必要な範囲である程度捕らえることができると考えられる。

キーワード

リユース,コンジョイント分析,消費者受容性


化学物質リスク管理研究センター

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