"大気汚染物質の連続測定とベンゼン濃度の経年変化"
伏見 暁洋1, 原 千陽1, 川島 洋人1, 鈴木 宏典1, 増田 厚1, 梶原 秀夫2, 花井 義道1, 中西 準子3
1横浜国立大学
2新潟大学
3産業技術総合研究所横浜国立大学環境科学研究センター紀要, Vol.27 No.1 pp.9-23 (2001)
概要
ベンゼンは発ガン性物質であり、大気中ベンゼンによる健康影響が懸念されている。大気中のベンゼン濃度は大きく変動するため、数回の散発的な実測では健康影響評価を行うのは困難である。しかし、全国規模で多くの実測を行うには、膨大な時間とコストを要する。全国で監視体制が整っている物質の測定データから、ベンゼンと同様に自動車の寄与が大きい物質との相関を調べ、高い相関が得られたら、その測定データを指標としてベンゼン濃度を予測することが期待できる。PM2.5の連続測定データを示し、PM2.5、芳香族化合物とベンゼンの相関を示す。ガソリン規制等に伴うベンゼン濃度の経年変化、及びベンゼンとNOxの濃度相関の経年変化について考察する。
キーワード
大気汚染物質、ベンゼン、連続測定、芳香族化合物、PM2.5、濃度相関、NOx、CO