"室内空気中トルエンおよびキシレンに関するリスク削減対策の費用効果分析"

牧野 良次

産業技術総合研究所 

 日本リスク研究学会第20回研究発表会 (徳島大学 2007/11/17)


概要

化学物質の効率的に利用するには,リスク評価結果に基づきリスクを管理することが必須である.本研究では,室内環境におけるトルエンおよびキシレンへの吸入暴露に起因するヒト健康リスクについて,溶剤の変更,24時間換気システム導入等の複数のリスク削減対策をピックアップし,リスク削減対策の費用効果分析を行った.リスク削減効果を「生活の質」に基づく「獲得質調整生存年数」により定量化し,その結果とリスク削減対策導入費用を用いて,獲得質調整生存年数1年あたり費用を計算した.本研究による評価方法を用いることにより,死に至らない軽微な影響に関するリスク削減の費用対効果を,死亡リスク削減対策の費用対効果と比較することが可能となった.

キーワード

リスク管理,トルエン,キシレン,生活の質,質調整生存年数


化学物質リスク管理研究センター

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