"日本における大気中六価クロム濃度の実測および吸入暴露評価"

小野 恭子1、豊田照子2、嶋田真次2

1産業技術総合研究所
2(株)島津テクノリサーチ       

  第48回大気環境学会年会 (岡山 2007/9/5)


概要

六価クロム(6価Cr)の吸入暴露は呼吸器系のがんをもたらす可能性があることが知られている.しかしながら,大気中の6価Cr濃度の測定例はわが国では非常に限られており,また,大気中の浮遊粒子のうち,どの粒径のものに6価Crが多く存在するかという知見は皆無である.本研究では大気中の6価Cr濃度を,日本国内で粒子状物質の粒径ごとに実測した.さらに,これらの測定結果から大気中の総クロムに対する6価Crの比率を求め,この比率を用いて日本全国の大気中6価Cr濃度を推算した.このことにより,日本人の6価Cr吸入暴露レベルを定量的に示すことができた.

キーワード

クロム,六価クロム,吸入暴露,PM2.5,アンダーセンエアーサンプラー,暴露評価


化学物質リスク管理研究センター

独立行政法人 産業技術総合研究所