"カーボンナノ粒子の生体有害性評価のためのTEM観察"
山本 和弘1、牧野 雅1、小林 恵美子1、内田 邦夫1、川崎 一1、高原和彦2、稲葉カヨ2
1産業技術総合研究所
2京都大学日本顕微鏡学会第63回学術講演会 (東京 2007/5/22)
概要
カーボンナノチューブ(CNT)はナノテク材料の代表的な物質であるが、繊維状である事からアスベストと同様な健康被害を生じさせないか懸念されており、CNTの生体影響評価は緊急の検討課題となっている。生物細胞は炭素を中心とする軽元素から構成されるために、生物細胞中に取り込まれたCNTの観察はコントラストが非常に得にくい。さらに生物細胞のTEM観察では通常ウランや鉛などの重金属によって染色して細胞構造のコントラストを得ているが、CNTはバックグラウンドに埋もれてしまう。本研究ではエネルギーフィルタリング手法を用いて培養細胞内のCNTを観察したので報告する。
キーワード
ナノ粒子、カーボンナノチューブ、有害性評価、透過型電子顕微鏡、エネルギーフィルター