"Cost effectiveness of reducing heavy metal emissions from municipal solid waste incinerators in Japan."
Kyoko Ono, Yoshihiro Gamou
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology
Society for Risk Analysis annual meeting (USA 2007/12/9)
Abstract
ダイオキシン類対策特別措置法(2000年1月施行)に伴い,日本では1999年前後に一般廃棄物焼却炉の改変および新設がなされた.この法律により新型高性能炉の導入,排ガス処理装置としてバグフィルター方式の採用などが行われた.その結果大気中に排出されるダイオキシンのみならず,重金属についても排出量が削減されていることが予想される.本研究では,1997年と2001年の一般廃棄物焼却炉のスペックや位置情報の違いから,重金属の排出削減量,人口重み付けした大気中濃度の減少幅を求めた後,発がんユニットリスクを用いて生涯発がんの減少件数を計算し,同法に付随するベネフィットを「(発がんの回避により)1年間に回避できる損失年数annualized life-year saved」として推定した.6価クロムの例では,annualized life-year savedは7.8年と計算された.さらに,Kishimoto et al.(2001)により推定されているダイオキシン類対策特別措置法関連の年間コストを用いるとannualized life-year saved1年当たりのコストは1億8700万円(緊急対策の場合)と計算された.今後は他の重金属についても試算する予定である.
Keywords
heavy metal , cost effectiveness, hexavalent chromium, municipal solid waste incinerators,ダイオキシン類対策特別措置法