"化学物質のリスクとベネフィットの評価はどこに向かうべきか?"
岸本 充生
産業技術総合研究所
「化学物質のリスク評価及びリスク評価手法の開発」研究成果報告会 (東京 2007/1/23)
概要
リスク評価の方法は1 つではなく,目的に応じて使い分ける必要がある.リスク評価を行う際には,どの種類のリスク評価を行っているのか自覚的でなければならない.本稿では便宜的に3 種類に分けて議論する.CRM が詳細リスク評価書を作成する過程で確立したリスク評価手法はそのなかの2 つにすぎない.社会経済分析を実施するためにも,リスク同士のトレードオフを扱うためにも,もう1 つのリスク評価を実施する必要があり,そのためにはこれまでのリスク評価の実践において暗黙に想定されてきた様々な前提から自由にならなければならない.
キーワード
化学物質リスク評価、定量化、リスク、ベネフィット、社会ニーズ