"パッシブサンプラーによるPFCを用いた換気量測定方法の検討"
片岡 敏行1, 高峰 浩一1, 中村 利美1, 本橋 勝紀1, 西島 宏和2, 佛願 道男3, 篠原 直秀1, 蒲生 昌志1
1産業技術総合研究所
2シグマアルドリッチジャパン
3日立化成工業
第8回室内環境学会 (北九州 2005/11/20)
概要
VOCsに対する個人レベルでの曝露評価を行ううえで、室内の換気量を測定することが必要となる。換気量測定には、トレーサガスを用いた方法1)が一般的であるが、トレーサガスとしてCO2やSF6等を用いる場合、ボンベや連続測定装置などが必要となり、測定には、多くの費用と労力が必要である。そこで、大掛かりな装置を必要とせず、生活状態での測定が可能なパッシブ法による換気量測定法であるPFT(Perfluorocarbon(PFC)Tracer-gas technique)法1),2)を採用し、VOCs採取用のパッシブサンプラーを用いたVOCsとの同時測定により換気量の算出を行う方法を検討した。具体的には、5種類のPFCを用いてPFT法による換気量測定方法の検討を行った。HxFBz, およびOFTに関しては、換気量測定に使用できることが分かった。 実際に測定を行い炭酸ガス法と比較し大きな差がないことを確認した。ただし、PFABzに関しては、1週間の放散量を平均するなど重量測定方法を改善する必要がある。今後は、3種類のPFCを用いて部屋間の空気交換量調査への適用を検討する予定である。
キーワード
換気量、PFC、パッシブ法