"PCB保管庫における汚染の現状"
平井 祐介1, 益永 茂樹1, 中西 準子2
1横浜国立大学
2産業技術総合研究所第11回環境化学討論会 (箱根 2002/6/4)
概要
ポリ塩化ビフェニル(以下PCB)は、製品(主にトランスやコンデンサーの絶縁油や熱媒体)として年産・使用され、現在では閉鎖系での使用が残っており、またその廃棄物の保管が義務付けられている。しかし、その保管状況は極めて杜撰であり、すでに約400tものPCBが紛失・行方不明となっている。
また、PCB廃棄物の処理が始まっている中で、その保管・移動に伴うPCBの損失に関する定量的な研究の報告は無い。そこで、PCB含有廃棄物の保管場所(以下PCB保管庫)において、PCBの全異性体分析を行うことで、その汚染の現状に関する一例を挙げ、大気中の総PCBおよびDioxin-likePCBへのその影響を検討した。キーワード
PCB、保管庫、廃棄物、大気中濃度