"稲藁におけるダイオキシン類と農薬汚染の変遷及び乳製品、牛肉を経由したそれらの影響"
益永 茂樹1, 亀田 豊1, 浜田 弘2, 中西 準子3
1横浜国立大学
2(株)環境設計
3産業技術総合研究所第11回環境化学討論会 (箱根 2002/6/3)
概要
過去に水田で使用された農薬中に不純物として含まれたダイオキシン類は水圏環境に流入し、底質に蓄積しており、その最大汚染時期は1960年代から1970年代にかけてであったことが報告されている。
他方、トータルダイエツト研究の結果では、ダイオキシン類の一日摂取量は1977年以降減少傾向で、その特徴として、co−PCBsでは魚介類を通しての摂取量に減少傾向が見られる点が、ポリ塩化ダイオキシンとフラン(PCDD/DFs)では、肉・卵類、及び乳製品における減少が顕著である点が挙げられる。
本研究では過去の稲藁中の農薬類、及びPCDD/Fsとco−PCBs濃度を異性体別に測定し、稲への汚染量を発生源別に定量的に評価するとともに、飼料としての稲藁が与える、牛肉や乳製品からのダイオキシン類の1日摂取量への影響について検討を加えた。キーワード
ダイオキシン類、農薬、稲藁、乳製品、牛肉