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SETAC 27th Annual Meeting(北米年会)参加報告

生態リスク解析チーム  林 彬勒    

  

2006年11月4日〜10日に掛けて,カナダのケーベック州のMontrealで開催された,SETAC 27th Annual Meeting(北米年会)に参加した.SETAC(Society of Environmental Toxicology and Chemistry)は環境毒性・化学の分野における世界で最も大規模な学会であり,North America,Europe,およびAsia/Pacificの3つの地域で毎年学会が開催されているが,北米年会は一番大きな大会である.

今回のSETAC 北米年会への出席は2つの目的をもっていた.1つは,「Population-level Ecological Risk Assessment (PLERA) on Alcohol Ethoxylate (AE) Surfactant Mixtures」という演題でのポスター発表.もう1つは,個体群レベルの生態リスク評価に関する情報収集および欧米の関係研究者とのディスカーションを行う.特に,AEの詳細リスク評価において開発したニュラールネットワーク手法,LC50とNOECの毒性データを用いた個体群評価の外挿手法等に対して,欧米研究者のコメントやディスカーションを期待していた.

学会の参加で得たものと感想は,下記の通りです.

@ AEの詳細リスク評価の結果に関する最初の学会発表であるため,開発した新しい手法に関する欧米学者の反応および質問などに,特別な関心を払った.中でも,アメリカEPAの個体群生態リスク評価の研究者Dr. Munns Wayneさん(約一時間),AEの生態リスクや生態毒性を長年取り組んできたP&Gの研究者Dr. Scott Belangerさん(約2時間),お二人とかなり深くディスカーションできた.このことは,今回の学会出席で得た大きな収穫だと思った.開発した手法に対して,何れの研究者からも高い評価をいただき,いくつか貴重なコメントをもいただいた.

A 2年ぶりの国際学会で,丸5日間の英語シャワーを受けたほか,個体群生態リスク評価に関する国際動向を掴んだ.

B もっとScience Paperを書く意欲が沸きましたが,日ごろの研究活動の中でどこでPaper書きの時間を確保できるのか自分への宿題.

C やっぱり年一回こういう国際学会に出て,刺激を受ける必要があると実感した. 

 


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