6: | タイプAの不確かさ、タイプBの不確かさ、ってなに? |
GUM(「計測における不確かさの表現のガイド」)では、不確かさを見積もる方法に二つあるとしています。すなわち、
1)タイプAの評価方法:統計的方法によるもの。
2)タイプBの評価方法:統計的方法以外の方法によるもの。
の二つの方法です。どちらの方法であっても、標準不確かさのもとになる標準偏差を求めます。
従来の誤差評価では、かたよりとばらつき、あるいは、系統誤差と偶然誤差のように、誤差の要因が測定値にどのように影響するかで、その要因を分類していましたが、GUMでは、個々の要因による不確かさ成分を見積もる方法によってその成分を分類しています。最終的に一つの数字にまとめられた合成標準不確かさを求めることになりますが、個々の不確かさ成分が標準偏差で表されていれば、その成分がタイプAで見積もられたかタイプBで見積もられたかには関係なく、合成するときにはそのまま計算すればいいわけですから余り気にする必要はありません。