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メタンハイドレート生産システムグループ

メタンハイドレート資源開発において、管内流動を解析・評価するほか、経済性と多様性を向上させる工業技術を開発します。

研究内容

ハイドレートの物理特性に基づき、我が国固有の非在来型天然ガス資源であるメタンハイドレート(MH)の生産手法の開発(生産増進技術、生産障害対策・抑制技術)の研究を行う。また、ハイドレートの新規物理特性探索、利用技術開発を行い、その特性を生かした産業利用・機能活用技術の普及に努める。このため、産総研内の他ユニット、国内外の大学・企業との連携を積極的に行い、エネルギー・環境分野へのハイドレート利用を推進するとともに、新規分野へのハイドレート技術応用の可能性を探索する。


【技術開発】

1) 生産障害対策・抑制技術の開発

MH被覆気泡の生成過程、MH固体粒子濃度と流動抵抗の関係など管内流動障害の発生条件と閉塞過程の解析、MH再生成過程における各種物性の変化やインヒビタ添加による管内閉塞対策の解析、坑井内流動解析シミュレータの開発等を行う。スキン形成評価及び対策技術の開発のためスキン形成過程の数値解析評価を行う。細粒砂移流砂蓄積モデルの開発、細粒砂移流・蓄積評価シミュレータの開発を、メタンハイドレート生産技術グループ、メタンハイドレート地盤特性グループ、大学等と連携して行う。

2) 生産性増進技術の開発

減圧法によるMH分解過程における効率的熱供給によるメタン増進回収等による生産性評価精度向上のため、生産時熱伝導モデルの開発を行う。シミュレータ機能強化のため、減圧法によるMH分解過程をコア試験によって再現し、分解過程中の温度・圧力・生産ガス量変化などを明らかにする。大型室内試験装置を用いた、海洋産出試験に向けた技術開発を、メタンハイドレートプロジェクトユニット各グループ・委託企業等と連携して推進する。

3) メタンハイドレートの機能活用技術

メタンハイドレート資源開発の高度化を目指し、企業等と連携して天然ガス輸送・貯蔵技術、セミクラスレート等を用いた蓄冷・ヒートポンプ技術及びガスの分離・分析技術、効率的ハイドレート生成法など、ガスハイドレートの機能を活用した工業利用を推進する。また、大学等と連携して、ガスハイドレートの新規物性の探索、新規機能の発現・応用の研究を行う。


【研究アライアンス活動】

メタンハイドレート資源化の加速的推進のため、産総研が培った技術(特許・ノウハウ)を産業界に移転する。国内外のハイドレート研究者同士の討論・連携の場を提供するとともに、情報発信、データベース構築を行う。大学、企業等と連携を強化し、ハイドレート研究者の技術指導・人材育成に努める。産総研一般公開・オープンラボ参加、出張講義、見学・取材対応等を通じ、メタンハイドレートへの理解を深めるための広報活動を行う。

最近の研究成果

  • [誌上発表 国際誌]
  • 1) Sanehiro Muromachi, Toru Abe, Tatsuo Maekawa, Yoshitaka Yamamoto, “Phase equilibrium for clathrate hydrate formed in methane + water + urea system”, Fluid Phase Equilibria, 2015/07, 398, 1-4.
  • 2) “Thermal properties of a supercooled synthetic sand-water-gas-methane hydrate sample”, 村岡 道弘, 須々木 尚子, 山口 寛子, 辻 智也, 山本 佳孝, Energy Fuels, vol. 29, pp. 1345-1351, 2015.2
  • 3) Time-resolved x-ray diffraction and Raman studies of the phase transition mechanisms of methane hydrate, 平井 寿子, 門林 宏和, 平尾 直久, 大石 泰生, 大竹 道香, 山本 佳孝, 中野 智志,JOURNAL OF CHEMICAL PHYSICS,142-2,pp.024707-、2015/01
  • 4) Thermal properties of methane hydrate-bearing sediments and surrounding mud recovered from Nankai Trough wells, 村岡 道弘, 大竹 道香, 須々木 尚子, 山本 佳孝, 鈴木 清史, 辻 智也,JOURNAL OF GEOPHYSICAL RESEARCH,119-11,pp.8021-8033、2014/12
  • 5) “Growth Pattern Dependence of Tetrahydrofuran Hydrates in Glass Beads of Two Sizes on Growth Rate and Glass Bead Mixing Ratio", 村岡 道弘, 長島 和茂, Cryst. Growth Des., vol. 14, pp. 3813-3824, 2014.6
  • 6) High pressure X-ray diffraction and Raman spectroscopic studies of the phase change of D2O ice VII at approximately 11 GPa, 平井 寿子, 門林 宏和, 松岡 岳洋, 大石 泰生, 山本 佳孝,HIGH PRESSURE RESEARCH,34-3,pp.289-296、2014/05
  • 7) S. Muromachi, S. Takeya, Y. Yamamoto, R. Ohmura, “Characterization of tetra-n-butylphosphonium bromide semiclathrate hydrate by crystal structure analysis”, CrystEngComm, 2014, 16, 2056–2060.
  • 8) S. Muromachi, K. A. Udachin, K. Shin, S. Alavi, I. L. Moudrakovski, R. Ohmura, J. A. Ripmeester, “Guest-induced symmetry lowering of an ionic clathrate material for carbon capture”, Chemical Communications, 2014, 50, 11476.
  • 9) S. Muromachi, T. Abe, Y. Yamamoto, S. Takeya, “Hydration structures of lactic acid: characterization of the ionic clathrate hydrate formed with a biological organic acid anion”, Physical Chemistry Chemical Physics, 2014, 16, 21467.
  • 10) Characterization of Tetra-n-butylphosphonium Bromide Semiclathrate Hydrate by Crystal Structure Analysis, 室町 実大, 竹谷 敏, 山本 佳孝, 大村 亮,CRYSTENGCOMM,16-,pp.2056-2060、2013/12
  • 11) Phase changes of filled ice Ih methane hydrate under low temperature and high pressure, 田中 岳彦, 平井 寿子, 松岡 岳洋, 大石 泰生, 八木 健彦, 大竹 道香, 山本 佳孝, 中野 智志, 入船 徹男,JOURNAL OF CHEMICAL PHYSICS,139-10,pp.104701-1-104701-8、2013/09
  • 12) S. Muromachi, H. D. Nagashima, J.-M. Herri and R. Ohmura, “Thermodynamic modelling for clathrate hydrates of ozone”, Journal of Chemical Thermodynamics, 2013, vol. 64, 193-197.

  • [誌上発表 和文誌]
  • 1) メタンハイドレートで被覆された単一メタン気泡の3次元挙動,佐藤 康晴, 清野 文雄, 小笠原 啓一, 山本 佳孝, 佐藤 徹, 清水賀之,資源・素材学会誌,129-4,pp.124-131、2013/04

  • [学会発表 Proceedings]
  • 1) Shimizu, T; Yamamoto, Y; Tenma, N; Narita, H, "Electric-Submersible-Pump Performance under Methane/Water/Methane-Hydrate Pipe Flows", Proceedings of the Twenty-fifth International Ocean and Polar Engineering Conference, ISOPE, Kona, Hawaii, USA, June 21-26, 2015, pp.132-138.

メンバー

 
研究グループ長
天満 則夫
Norio TENMA
副研究部門長
ユニット代表 
専門:地下モデル開発、数値シミュレーション
研究員
室町 実大
Sanehiro MUROMACHI
主任研究員 専門:熱物性測定、クラスレートハイドレート、熱力学モデリング、結晶構造解析、化学分析
最近の研究:ハイドレート生成阻害剤、セミクラスレートハイドレート、冷熱利用など
村岡 道弘
Michihiro MURAOKA
プロジェクト研究員 専門:結晶成長学、凍上学、形態形成
最近の研究:堆積物中でのハイドレートのパターン形成実験、溶液-結晶界面から排除される孤立粒子の挙動に関する研究
森田 洋充
Hiromitsu MORITA
プロジェクト研究員 専門:熱流体工学
最近の研究:メタン‐水混相流中におけるメタンガス気泡およびMH被覆気泡の流体力学的な挙動に関する研究、MH胚胎堆積物の熱物性測定
清野 文雄(兼務)
Fumio KIYONO
研究主幹

環境管理研究部門
専門:流体力学、熱力学、統計力学
最近の研究:ファンデルワールス・ブラトーモデルを用いた混合物ハイドレートの相平衡の研究、MHで被覆された気泡の流体力学的な挙動に関する研究
テクニカルスタッフ
白鳥 治子
Haruko SHIRATORI