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太陽光発電研究センター

エネルギー・環境領域
 

先進多接合デバイスチーム(Smart Stack Device Team)

 

研究の目的

太陽光発電普及のための大きな鍵のひとつが発電コストの低減であり、そのためには太陽電池の効率向上、製造コストの低減が重要です。多接合太陽電池は広範囲の波長の太陽光を有効に利用でき、高効率化(>40%)が可能ですが、製造コストが高いため、現時点での用途は宇宙用や集光発電施設用に限られており、一般用途には普及が進んでいません。当チームでは新しい簡便な方法で多接合太陽電池を作製する技術を開発し、コスト低減と超高効率化を目指した研究を行っています。

アプローチ

多接合太陽電池は、種類の異なる(吸収波長の異なる)太陽電池セルを直列につなぎ合わせ、太陽光の波長を全て吸収することにより変換効率を高める太陽電池です。既存の多接合太陽電池では、結晶成長技術により複数セルを一括(モノリシックに)形成する方法が主流でした。しかしこの方法では結晶成長の観点からセル材料の選択の自由度が制限され、成長技術も難しいという問題点があります。当チームでは、安価な超高効率多接合太陽電池の普及を目指して、さまざまな種類の太陽電池を自由自在に接合することのできるスマートスタック技術の研究を行っています。

研究内容

○スマートスタック技術

複数の太陽電池セルを、簡便・自在にスタックすることにより高効率な多接合太陽電池を得るための先進的な技術です。当チームでは、接合界面に自己配列したナノ金属粒子を導入し、複数セルを電気・光的にほぼ損失なく接合する技術を開発しました。この技術を用いて、格子定数が大きく異なり結晶成長では実現不可能な材料の組み合わせであるInGaP (Eg-1.89 eV)/GaAs (Eg-1.42 eV)//InGaAsP (Eg-1.05 eV)/InGaAs (Eg-0.75 eV) 4接合太陽電池を試作し、非集光における発電効率32.0%を実証しました。また、これも実現不可能であったInGaP/GaAs//CIGS 3接合太陽電池で発電効率24.2%を実証し、さらに、Si上のInGaP/GaAs//Si 3接合太陽電池では、23.1%の変換効率を達成しました。これらの成果により、超高効率(40%以上)さらにはV-X族、Si、カルコゲナイド系などの異種材料の組み合わせからなる次世代多接合太陽電池の実現が可能となります。また、GaAs基板は再利用でき、ボトムセルの基板に安価な材料が使えるため、コスト低減にも大きな期待がかかります。  

 

図1図1

図1. スマートスタックの概念と試作したスマートスタック太陽電池

 

図1

図2. 4接合太陽電池の模式図とそのI-V特性


 


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