拠点について

ミッション

日本電信電話㈱未来ねっと研究所、㈱富士通研究所、古河電気工業㈱、㈱トリマティス、日本電気㈱、富士通㈱、㈱フジクラ、㈱アルネアラボラトリ、住友電気工業㈱、北日本電線㈱の計10社との協働体制の下で、来るべき放送と通信の融合そして巨大容量の高精細映像時代に備え、ネットワークにかかる消費電力を数桁下げる抜本的低エネルギー・ネットワーク技術を創出するために、アプリケーションと光デバイス基盤技術の垂直融合拠点を構築します。

世界的権威である名古屋大学佐藤健一教授を総括として招聘しネットワークアーキテクチャに関するスタディ・グループを設置し、目指すべき方向付けを行うと共に拠点内での垂直連携の強化を図ります。

研究交流会などの拠点活動を世界的に展開し、NHK放送技術研究所、NICTをはじめとする国内外の関連機関との外部連携を展開し、イノベーション創出の流れを構築します。

以上の活動を通じて新しい超低エネルギー・ネットワーク技術を創出し、これを担う、既存の専門分野に閉じない、基盤デバイスからネットワーク応用までを見渡せる国際的で広い視野の研究者の育成を行います。

期待される波及効果

本拠点構想は、そこで議論され描かれるイノベーションのシナリオに沿って、アプリケーションと基盤技術の両方から従来技術を変えていくものです。シーズ思考でもニーズ思考でもない、対話型のイノベーション創出モデルといえるでしょう。既存技術に捉われず、且つ、優れた基盤研究を確実に産業へ結びつける方法論として、新しい考え方をコミュニティーで共有し新しい技術の波を造る新しいモデルとなることを期待されます。

新しいネットワーク技術創出のためのレイヤー間連携という視点は従来の研究開発では見られないことから、レイヤー毎に分化した既存研究プロジェクトとの相乗効果も期待できます。

GENIやAKARIプロジェクトのような全てのネットワークを抜本的に見直す大きな議論の場に対しては、本拠点の超低エネルギー化と超高精細映像に焦点を絞った研究活動はキーとなる構成要素技術の一つとして貢献することができるものと思われ、その点においても重要な波及効果を及ぼすでしょう。さらに、拠点活動の一環として、JGNなどの公的なテストベッドを活用したフィールド試験を企画・実施して、テストベッド運営への波及効果を高めたいと考えています。

人材育成では、若手研究者が、このような新しいモデルの研究開発活動を経験することで、本拠点が目指すクロスレイヤーな新しいネットワークの時代にふさわしい国際的競争力を伴った素養を獲得することが出来るように最善を尽くします。