光実装研究チーム
研究目標
現在、データセンタ等の大規模システムが高度化しており、我々の生活は劇的に向上しています。一方で半導体微細化に頼ったシステム高性能化には限界が見えており、更なる性能向上には別の方法が必要となっています。
当チームでは、光デバイス同士を光接続する高精度集積実装技術、電子機器に光デバイスを集積する光パッケージング技術等の研究開発を行っており、将来の光電融合コンピュータのコア技術である光電コパッケージの実現を目指していきます。
また、研究開発した光実装技術を社会実装まで行うために様々なナショナルプロジェクト、民間との共同研究を行っていきます。特に現在は「NEDO 超低消費電力型光エレクトロニクス実装システム技術開発事業」において、技術研究組合光電子電融合基盤技術研究所(PETRA)に参画し、光実装技術を担当しています。
重点研究
光のマルチモードは径(~50µmφ)が大きいために比較的接続が楽で実用化に適しています。課題は大容量の光信号を取り扱うために超並列化技術が必要となります。我々は96chのマルチモードポリマー光導波路作製技術や高密度(125µm間隔)で多芯(24ch)の光コネクタ実装技術、高速光信号評価技術を有しています。(図1)
光のシングルモードは波長多重技術が使用できるため、10Tbps超の高速信号を取り扱うことが可能です。しかし、径が10µmφと小さいために光実装が困難です。さらに近年注目されているシリコンフォトニクスではさらに小さい1µm2未満となり現行技術では対応できません。このため、我々はシングルモード用、シリコンフォトニクス用の光実装技術や光パッケージ技術等の要素研究開発から各要素を集積したシングルモード光電コパッケージの研究開発を行っています。具体的にはシリコンフォトニクス用の3次元ミラー(図2)の試作、シングルモードポリマー導波路試作(図3)、シングルモードポリマー用光コネクタ実装、それらの評価を行っています。
保有技術
・ポリマー光導波路作製技術・評価技術
・光コネクタ設計・実装技術
・高速光信号評価技術
主要特許・論文
- 特許第6829446号 「光回路及び光学装置」
- 特許第6325648号 「光位相再生方法および装置」
- A. Noriki, I. Tamai, Y. Ibusuki, A. Ukita, S. Suda, D. Shimura, Y. Onawa, H. Yaegashi, and T. Amano, “Mirror-based silicon-photonics vertical I/O with coupling efficiency enhancement for standard single-mode fiber,” J. Lightwave Technol., 38, 3147-3155 (2020).
https://doi.org/10.1109/JLT.2020.2995915 - T.Kurosu, S.Suda, H.Matsuura, and S. Namiki, "Stable operation of silicon photonic switches in field-deployed optical path network," IEICE Electronics Express, vol.16 issue2 (2019).
https://doi.org/10.1587/elex.16.20181058 - S. Suda, H. Matsuura, K. Tanizawa, K. Suzuki, K. Ikeda, H. Kawashima, and S. Namiki, "Fast and Accurate Automatic Calibration of a 32 × 32 Silicon Photonic Strictly-Non-Blocking Switch," Proc. of Photonics in Switching 2017, PTu3C.5. (2017).
https://doi.org/10.1364/PS.2017.PTu3C.5 - T. Amano, S. Ukita, Y. Egashira, M. Sasaki, A. Noriki, M. Mori, K. Kurata, and Y. Sakakibara, “25-Gb/s Operation of a Polymer Optical Waveguide on an Electrical Hybrid LSI Package Substrate With Optical Card Edge Connector,” J. Lightwave Technol. 34, 3006-3011 (2016).
https://doi.org/10.1109/JLT.2016.2518216