GDC

2025年 第4回 次世代グリーンデータセンター用デバイス・システムに関する協議会 公開シンポジウム 講演概要

開始 プログラム
13:30 開会宣言/産総研からのご挨拶/来賓ご挨拶
13:41 基調講演: 「データセンターに関する政策動向」
今村萌音様(経済産業省 商務情報政策局 情報産業課 AI産業戦略室 室長補佐)

産業競争力の向上と人口減少などの社会課題の解決に必要不可欠なDXの推進のためには、データセンターは国内に効率的に整備される必要があります。そうした中で、データセンターの整備について主に電力・通信インフラの側面から検討を行う「ワット・ビット連携官民懇談会」において、データセンター整備方針に関する中間的なとりまとめを先般発表したところです。本講演では、その議論の背景や取りまとめの内容等を御紹介します。

14:21 招待講演: 「AI時代を見据えたデータセンター等の事業概況とワット・ビット構想の推進に向けた考察について」
松林修様(NTTドコモビジネス株式会社 PS本部 C&N部 第二サービス部門 部門長)

生成AIへの注目が高まる中でその情報処理基盤であるデータセンター(DC)そのものへの注目も同様に高まっています。一方、最新のGPU等の高性能化に伴う高発熱化と大容量化が急速に進展するなど、AIの展開スピードに対してDCや電力の準備期間が合わない状況が発生しています。こうした電力枯渇やデジタル赤字等に向けては、ワット・ビット構想の実現も一つのキーとなります。

この講演では、DCやAI事業をめぐる課題を提示しつつ、ワット・ビット構想の実力値やその推進に向けた課題は何か、解決すべき道筋は何か。「これからのインフラのあり方」を中心に解説します。

14::51 GDC協議会ご紹介
天野 建 (GDC協議会会長/産総研PEIRC センター長)
15:01 「NEDO GI基金事業 次世代デジタルインフラの構築 次世代グリーンデータセンター技術開発 これまでの進捗と今後に向けて」
加瀬 将 様 (富士通株式会社 先端技術開発本部システム開発統括部)

次世代グリーンデータセンター技術開発はグリーンイノベーション基金事業の研究開発項目として公募され、アイオーコア株式会社、1FINITY株式会社、古河ファイテルオプティカルコンポーネンツ株式会社、京セラ株式会社、富士通株式会社、 日本電気株式会社、キオクシア株式会社が参画し、2021年に開始しました。データセンターで使用されるIT機器の消費電力を研究開発開始時点と比較して40%削減することを目標に、各社が技術開発を進めています。本プロジェクトのこれまでの進捗と今後に向けての展望をご紹介します。

15:21 NEDO GI基金 次世代グリーンデータセンターの開発 展示
16:51 招待講演: 「データセンターの成長課題を解決する冷却技術」
上原義文様 (ニデック株式会社 製品技術研究所)

近年、AIの急速な発展はデータセンターの計算需要を飛躍的に高め、それに伴う発熱問題が深刻化しております。本講演では、データセンターの持続的成長を支えるため、この熱課題に対し、当社が取り組む革新的な冷却技術とそのソリューションについて解説いたします。沸騰冷却や液冷といった次世代技術の現状と今後の展望、そしてデータセンターの効率性と信頼性を向上させる具体的なアプローチをご紹介し、今後の技術動向と産業への影響について掘り下げています。

17:21 「PCIe 5.0を用いた光SSDの開発」
伊藤 晋朗 様 (キオクシア株式会社 先端技術研究所 AI・システム研究開発センター)

生成AIの進展に伴い、データセンターにおけるコンピューティング能力の強化とストレージのデータ転送能力の向上が急務となっています。この課題を解決するためには、PCIeの高速化が欠かせません。しかし、PCIeの高速化は、電気信号の伝送距離を短縮してしまう課題があります。この問題を克服するためには光伝送の導入が重要です。本講演では、光伝送技術を利用した光インターフェースを持つSSDの開発について紹介します。将来の高性能ストレージソリューションの可能性を探ります。

17:41 Closing Remark