研究目的

当チームは、微細加工や品質評価技術としての実用化を目指して、光を用いた加工、オペランド計測技術の開発を進めています。光加工では、深紫外レーザーやフェムト秒レーザー等を駆使した先端レーザー微細加工技術を開発し、様々な材料の非熱加工や微細加工を実現し、主に医療・バイオ分野等への応用展開を進めます。更に先端レーザー技術・先端オペランド計測技術の開発などから、レーザー加工や太陽電池の劣化メカニズム等を解明し、加工条件等の最適化を進めます。また品質評価技術としてフォトルミネッセンス(PL)の絶対強度計測手法の有用性を実証し、太陽電池、生物化学発光プローブ、その他の光エネルギー変換材料の開発・高効率化を支える技術として社会への橋渡しを目指します。

  研究内容

 

レーザーによる光加工技術開発に関して、深紫外パルスレーザー加工機(波長266 nm、パワー0.2 W、パルス幅ナノ秒)やフェムト秒レーザー加工機(基本波波長800 nm(2倍波400 nmも利用可)、繰り返し周波数10 kHz時のパワー4 W)などを整備し、これらを用いたステント等の難加工性の生体留置材料、ジルコニア等の生体親和性材料、熱に弱い生分解性ポリマー、太陽電池材料等の非熱加工・微細加工を行います(図1)。

レーザー加工中や素子の動作中における先端オペランド計測手法として、加工中での散乱・反射光計測、PLの絶対強度計測(図2)、PL・光電子分光・テラヘルツ分光の超高速時間分解計測手法等の開発も併せて進めます。例えば太陽電池のレーザー加工部の評価をPLの絶対強度計測などにより行います。またレーザー顕微鏡等による加工結果の分析や計算科学的手法による理論解析等から、レーザー加工や太陽電池劣化の物理的メカニズムの解明や加工条件の最適化を進めます。

PLの絶対強度計測に関しては、太陽電池や生物化学発光プローブ等の品質定量評価手法としての有用性も実証します。生物化学発光プローブの分野では、蛍光試薬自体の発光量・発光効率などの検量線の絶対値化や、発光分析装置の感度や検出限界を絶対値で評価する方法として開拓していきます。

  産業化に向けた取り組み

産業ニーズの高い生体留置材料、生体親和性セラミックス材料や生分解性ポリマー等のレーザー微細加工技術の確立に取り組みます。またPLの絶対強度測定法などのオペランド計測技術を、産業現場で活用できるように計測装置として製品化し社会に提供することを目指します。医療・バイオ分野を中心としたレーザー加工プラットフォームやデータベースの構築、更にはものづくり主体のNEDOプロジェクト“高輝度・高効率次世代レーザー技術開発”と連携してレーザー加工コンソーシアムの形成とオープンイノベーション化を進め、各種材料のニーズ開拓・調査を実施し、企業ニーズの効率的な吸い上げを目指します。開発技術の創出・普及や知見の提供を通じて、レーザー加工技術・加工製品、高効率の太陽電池や生物化学発光プローブの産業化に貢献し、最終出口としてCO2排出節減、クリーンエネルギー源普及、医療高度化などに結びつけたいと考えています。