z-Score(z-スコア)

 

 2つの試験機関の測定比較スキームではがよく使われるが、多数の試験機関が参加しての技能試験(共同実験スキーム)では、z-Score(z-スコア)という評価法がよく用いられます。いま、ある標準物質についてその濃度を各試験機関(機関数)で別々に分析した時の試験機関の分析値をとすれば、全分析値の平均と不偏分散

 

             

 

のようになります。ここで、z-Score(z-スコア)をで表せば

 

             

 

と定義することができ、共同実験スキームのz-Score(z-スコア)はその値により下記のように評価します。

             

 



 これらの評価式は、正規分布の下図(上述の標本標準偏差はこの図ではで表現してあります)を参考にして眺め直すと、の範囲内にあればその試験機関は満足な分析結果を与えていると言え、もしの範囲外にあればその試験機関は不満足な分析結果を与えていると言えます。また、 の間にあれば、その試験機関の分析結果には疑義ありと判定することになります。