2008年岩手・宮城内陸地震の余震域北東部の地表地震断層調査を実施しました.県道49号線にほぼ並行する20万分の1地質図記載の地質断層沿いの数地点にて水田や道路等を食い違わせる地表地震断層と思われる変状を確認しました.
旧衣川村餅転(もちころばし)では水田,真打川河床,道路を横切る500m以上連続する南北〜東西に湾曲する走向で北西もしくは北上がりの変状を確認しました.上下変位は45cm程度で,東西走向部では右横ずれも伴っています.
(真打川左岸の南北走向部,上下変位,河床横断部,真打川右岸東西走向部)
一関市はの(木へんに爪)木立では,水田,道路を横切る300m以上連続する北東走向で南東上がりの変状を確認しました.上下変位は最大45cm程度でした.ここでは家屋内にも変状が及んでいました.(西向き撮影,東向き撮影)
栗駒ダム北方(宮城県栗駒郡栗駒町沼ヶ森)では北東走向北西上がりの変状を確認しました.この変状は地滑りによる可能性も否定できず,今後, 連続性を含めて詳しく調査する予定です.(写真)
北上低地西縁断層帯出店断層沿いには変状は確認できませんでした.